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持ち高調整よりも、買戻し需要の方が勝るか

ランチタイムコメント
 日経平均は大幅に反発。433.97円高の18869.84円(出来高概算10億9000万株)で前場の取引を終えた。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は22日、「12月の政策理事会で、金融政策の緩和の度合いについて再検討する必要がある」との認識を示した。これを受けて欧州市場が全面高となったほか、米国市場ではNYダウが300ドルを超える上昇。この流れが東京市場へも波及する格好となり、日経平均はマドを空けての上昇となった。
 その後は戻り高値水準でのこう着をみせていたが、前引けにかけては上げ幅を拡大させてきており、8月末以来の水準を回復している。セクターでは33業種全てが上昇しており、証券、不動産、食料品、保険、ゴム製品、機械、海運、電気機器、その他金融、輸送用機器などの強さが目立つ。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、ファナック<6954>、KDDI<9433>、ソフトバンクグ<9984>、京セラ<6971>、ホンダ<7267>などが強い。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1600を超えており、全体の8割を占めている。

 日経平均は直近のもち合いレンジを明確に上放れ、一目均衡表では雲下限を突破した。週足では雲上限に接近してきており、終値ベースで雲上限が位置する18950円近辺を捉えてくるかが注目される。また、来週は決算発表の第1弾のピークとなる。積極的な売買は手控えられやすいものの、日銀の金融政策決定会合において、追加の金融緩和への思惑が高まっている。中国の政策期待も根強い中、買戻しの流れが強まりやすいだろう。
 また、インデックスに絡んだ商いでトレンドが強まりやすく、指数インパクトの大きい値がさの一角には、短期筋の値幅取り狙いの資金なども入りやすいだろう。週末要因から大引けにかけて持ち高調整の流れも意識されるが、買戻し需要の方が勝るとみておきたい。(村瀬智一)

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