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実弾よりも「追加金融緩和を検討する」といったリップサービスに期待

ランチタイムコメント
 日経平均は続落。88.36円安の16953.09円(出来高概算10億5000万株)で前場の取引を終えた。日経平均は反発で始まった。28日の米国市場は、原油相場の上昇やフェイスブック、キャタピラーといった主要企業の決算が好感され、NYダウは120ドルを超す上昇をみせた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比15円高の17075円としっかりだったこともあり、買い先行の展開に。ただし、寄付きを高値に上げ幅を縮めており、その後は日銀の金融政策決定会合の結果を見極めたいとの模様眺めムードから、17000円を挟んでのこう着が続いている。
 東証1部の騰落銘柄は値上がり数が若干上回っているが、ほぼ拮抗。規模別指数では小型株指数のみがプラスだった。セクターでは鉱業、石油石炭、その他製品、電力ガス、非鉄金属、保険、鉄鋼、不動産が上昇。一方で、電気機器、医薬品、空運、繊維、海運、機械、金属製品が冴えない。
 上海指数や原油相場は底堅く推移しており、市場の関心は日銀の金融政策決定会合の結果ということであろう。結果については、ETF(指数連動型上場投資信託)の買い入れ増額への期待は大きく、現状維持であれば嫌気されそうだ。ただし、これを警戒する流れから先物市場では一時16880円まで下げていることもあり、ポジション圧縮は進んでいることから、慎重姿勢は織り込まれている感はある。また、ファナック<6954>により大きく切り返す展開は期待しづらい処である。決算発表の第1弾のピークを迎えることも手掛け難い状況であろう。
 なお、日銀会合では現状維持であれば嫌気されそうだが、米国の3月利上げが意識される中、その前に切り札を出して短期的な上昇にとどまるよりは、良いとの見方。現状維持を嫌気しても瞬間であり、反対に「追加金融緩和を検討する」といったリップサービスによって、3月に向けての緩和期待で下がらない相場展開に期待したい。(村瀬智一)

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