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前場はリターンリバーサルで銀行が切り返す、後場は商社の動向に注目

ランチタイムコメント
 日経平均は小幅反落。前日比0.53円安の17864.70円(出来高概算13億1000万株)で前場の取引を終えた。原油価格の下落や円安推移の一服などを受けて、東証市場は売り優勢でスタート。日銀によるマイナス金利導入発表以降、日経平均が約800円上昇していたことも利益確定売りに押される要因となった。ただ、売り一巡後は、足元売られていたメガバンク3行が切り返したほか、第一生命<8750>もしっかりで推移したことから下げ幅をじりじりと縮小する展開に。一方、指数のけん引約となっていた三井不<8801>、三菱地所<8802>など大手不動産株は売られるなどリターンリバーサルがはっきりする地合いとなった。業種別では、鉄鋼、鉱業、非鉄金属、不動産、石油・石炭が弱かった一方、医薬品、水産・農林、精密機器、電気・ガス、小売、銀行が買われた。なお、大幅続伸していたREIT指数は前日比1.34%安とこちらも上げ一服となっている。

 前引けにかけて日経平均、TOPIXは下げ幅を縮小し前日終値水準まで戻している。12時45分に発表される10年国債の入札結果が波乱とならなければ、後場プラス圏で推移する場面も見られそうだ。前場の売買代金は1.34兆円と前日比では商いが減少したものの、後場は13時に三菱商事<8058>の決算が発表される。商社は資源価格下落による厳しい業績が事前に伝わっていることから、同社の決算発表が総合商社のアク抜けにつながるか注目されよう。(田代昌之)

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