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G20見極めでこう着も上に行きやすい需給状況

ランチタイムコメント
 日経平均は続伸。192.63円高の16332.97円(出来高概算10億9000万株)で前場の取引を終えた。欧米市場の上昇や為替市場ではドル円が1ドル113円台前半で推移するなど円安が好感され、大幅に続伸して始まった。シカゴ日経225先物は大阪比100円高の16230円だったが、大阪225先物はこれを上回る16330円で始まると、一時16470円まで上げ幅を拡大。この流れにより、日経平均は一時16472.50円と、直近もち合いレンジの上限を突破し、25日線に接近する場面もみられている。
 セクターでは鉄鋼、小売、電気機器、パルプ紙、電力ガス、水産農林、倉庫運輸、繊維、食料品などが堅調。半面、ゴム製銀、卸売、ガラス土石、石油石炭などが小安い。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1200を超えており、全体の6割を占めている。規模別指数では大型、中型、小型株指数いずれも2ケタの上昇。

 日経平均はもち合いレンジを上放れ、25日線に接近してきている。ただし、同抵抗線接近で強弱感が対立しやすいほか、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議での各国の協調姿勢による金融安定化への期待が高まりやすい一方、G20通過後の失望を警戒する向きもあり、強弱感が対立しやすい水準でもある。
 とはいえ、価格帯別出来高で厚みがあった16000-16200円処をクリアしてきており、上に行きやすい需給状況である。そのため、G20見極めでトレンドは出難いと考えられるが、底堅さは意識されやすいと考えられる。年金とみられる資金流入なども下支えとして意識されやすいだろう。一方で、足元で強い値動きが続いていた中小型株については、個人主体でもあるため週末要因から、利益確定の流れに向かいやすい。(村瀬 智一)

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