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日銀の追加の金融緩和がコンセンサスに

ランチタイムコメント
 日経平均は小反落。16.26円安の17347.36円(出来高概算11億2000万株)で前場の取引を終えている。21日の米国市場は、NYダウが4日ぶりに反落した。原油相場が上げ一服となったほか、予想を下回る経済指標の発表が相次いだことが嫌気されている。この流れからシカゴ日経225先物清算値は大阪比175円安の17235円となっており、日経平均はこれにさや寄せする格好から始まった。

 しかし、日銀の追加緩和策への期待が根強い中、押し目買い意欲は強い。寄り付き直後につけた17192.39円を安値にその後下げ幅を縮めると、前引け間際には一時17383.90円とプラス圏を回復する場面をみせている。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1200を超えており、全体の6割を占めている。規模別指数では大型株指数のみがプラス。

 セクターでは保険、不動産、銀行、証券、海運、鉱業が堅調。半面、その他製品、電力ガス、小売、化学、医薬品、食料品が冴えない。売買代金上位では、トヨタ自<7203>、ソフトバンクグ<9984>、メガバンク3行、ファーストリテ<9983>、サイバーエージ<4751>、アカツキ<3932>が堅調。一方で、三菱自<7211>、グリーンペプタイド<4594>、SOSEI<4565>、村田製<6981>、PD<4587>、モルフォ<3653>が下落。

 日経平均は一時プラスに転じるなど、底堅さが意識される。もっとも、セクターでは保険、不動産、銀行、証券が上昇率上位に位置しており、来週27、28日に開催される日銀の金融政策決定会合での追加緩和策への期待の高さが窺える。熊本地震による経済への影響が警戒されており、追加緩和策がコンセンサスとなっている。

 現状維持で失望される可能性があるものの、グローバルでの相対的な出遅れ感のほか、足元で海外勢の売買動向に変化がみられてきており、緩和メリット株への買戻しが強まりやすい需給状況であろう。(村瀬 智一)

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