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トヨタ自やメガバンクの動向を睨みながらの展開

ランチタイムコメント
 日経平均は続伸。220.58円高の15543.72円(出来高概算10億4000万株)で前場の取引を終えた。英国の欧州連合(EU)離脱による懸念が一服し、欧州株が全面高となった流れが好感された。28日の米国ではNYダウが260ドルを超す上昇となり、シカゴ日経225先物清算値は大阪比255円高の15555円だった。これにさや寄せする格好から日経平均は15500円を回復してのスタートに。

 その後は戻り待ちの売り圧力等から上げ幅を縮める場面もみられたが、前引けにかけては再び15500円を回復しており、底堅い相場展開となっている。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1600を超えており、全体の8割を占めている。規模別指数は大型、中型、小型株指数いずれも2ケタの上昇。セクターでは保険、鉄鋼、その他金融、輸送用機器、不動産、電気機器、海運、非鉄金属、証券など、足元で売られていたセクターを中心に買い戻されている。

 日経平均は5日線レベルでの攻防をみせている。下ひげを残しての陽線形成であり、自律反発の域ではあるが底堅さが窺える。先物市場では高値圏での推移をみせているが、このところはお昼ごろに先物主導で強含み、現物の後場に一段高といった流れが目立っている。円相場は円高に振れて推移しているが、上げ幅を広げてくるようだと、買戻しの流れが強まる可能性がありそうだ。

 トヨタ自<7203>など自動車株やメガバンクなど金融株の強い動きがみられている。しかし、寄り付き水準を下回っており、短期筋の資金回転は利いていない。これらが日中高値を更新してくると、センチメントを明るくさせてくる。しかし、日中高値を超えられない状況下では次第に戻り売りが出やすく、日経平均も15500円処での上値の重さが意識されてくるだろう。なお、株主総会集中日となるため、個別には材料が出やすいところではある。(村瀬 智一)

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