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日経平均は反発、為替は安心感も価格帯別出来高の膨れている水準

ランチタイムコメント
 日経平均は反発。227.15円高の16610.19円(出来高概算8億4000万株)で前場の取引を終えた。26日の米国市場は日米金融イベントを控えてまちまちの展開だったが、米アップルの決算を受けた時間外の上昇のほか、信越化<4063>などの予想を上回る決算が好材料視された。

 信越化は15%を超える上昇で年初来高値を更新し、日経平均をけん引しているほか、ファーストリテ<9983>が堅調。また、米アップルの時間外の上昇を背景に、日東電<6988>、TDK<6762>などハイテク株も強い値動きとなり、日経平均をけん引している。一方で、KDDI<9433>が冴えないほか、上場企業の会計不正を調査して、空売りを行う米国のグラウカスが売り対象とした伊藤忠<8001>が急落している。

 東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1200を超えており、全体の6割を超えている。セクターでは化学、輸送用機器、ガラス土石、ゴム製品、非鉄金属、金属製品、繊維、電気機器、その他金融が堅調。半面、任天堂<7974>が弱い値動きをみせており、その他製品が下落率トップ。卸売、保険、電力ガス、銀行、情報通信、水産農林、陸運などが小安い。

 円相場が1ドル105円25銭辺りと、朝方から円安に振れており、安心感につながりやすい。また、信越化など決算を評価した物色も活発であり、個別対応ながらも物色意欲の強さが窺える。日経平均は価格帯別出来高の膨れている16600-16800円の水準であり、ここからの一段高は期待しづらいところであろう。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を見極めたいとの思惑から上値追いは慎重になりやすいとみられる。

 とはいえ、決算評価の動きがみられており、個別物色の流れが意識される。先回り的な動きは禁物であろうが、ファナック<6954>、LINE<3938>などには、アク抜けを期待した先回り的な動きが出てくる可能性もありそうだ。また、任天堂についても、来週には「ポケモンGOプラス」の発売が見込まれていることもあり、関連銘柄も含めた押し目拾いの動きは意識しておきたいところである。(村瀬智一)

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