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日経平均は大幅反落、機関投資家は積極的には動けず

ランチタイムコメント
 日経平均は大幅に反落。258.10円安の16435.61円(出来高概算8億5000万株)で前場の取引を終えた。ドイツ銀行の経営不安による金融システムへの影響が警戒されるなか、幅広い銘柄に売りが先行した。16500円を割り込んで始まった日経平均は、その後16407.78円と16400円割れ寸前まで下げる局面をみせている。

 セクターでは、電力ガス、海運、その他金融、鉄鋼、非鉄金属、輸送用機器、保険、パルプ紙、精密機器が2%超の下落。一方で、原油減産合意を背景に鉱業がしっかり。東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1600を超えており、全体の8割を占めている。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクグ<9984>、ファナック<6954>、KDDI<9433>が重し。

 日経平均は、売り一巡後はこう着感の強い相場展開になり、日中値幅は70円程度で推移している。これまでのもち合いレンジ下限レベルでの攻防であり、自律反発も意識される水準ではある。しかし、週末、月末、中間期末となることから機関投資家は積極的には動けず、インデックスに絡んだ売買の影響を受けやすい需給状況である。

 後場は日銀のETF買入れや期末のドレッシング買いが需給の下支えとして意識されそうだが、これによる切り返しを狙ったロングポジションは期待しづらいところである。個別に材料が出ている銘柄やテーマ性のある銘柄での、短期的な値幅取り狙いの売買が中心になりやすいとみておきたい。
(村瀬智一)


<AK>

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