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日経平均は3営業日続落、25日線での攻防を睨みつつ、短期筋の強弱感が対立

ランチタイムコメント
 日経平均は3営業日続落。106.38円安の19576.19円(出来高概算6億3000万株)で前場の取引を終えた。29日の米国市場がメモリアルデーの祝日で休場となり、海外勢のフローが限られるなか、日経平均は小幅に続落で始まった。その後しばらくはこう着感の強い相場展開となるなか、10時辺りから下げ幅を拡大させている。メイ英首相は29日、欧州連合(EU)離脱交渉について、必要ならば合意なしに離脱する用意があると表明したことをマイナス材料として捉える動きもあった。また、FBIのコミー前長官は、30日以降に上院情報委員会の公聴会で証言することから、トランプ政権の政治リスクを警戒する向きもあったとみられる。

 インデックスに絡んだ商いから下げ幅を広げるなか、値動きの軽い中小型株にも利益確定の動きが広がっており、様子見ムードが強まっている。指数インパクトの大きいソフトバンクG<9984>が強含みとなる半面、昨日上昇していたファーストリテ<9983>、東エレク<
8035>、信越化<4063>が弱含みとなるなど、方向感が掴みづらい状況。セクターでは空運、海運、情報通信、金属製品が小じっかりな半面、石油石炭、パルプ紙、水産農林、倉庫運輸、ゴム製品が冴えない。

 日経平均は前場半ば辺りから下げ幅を広げてきており、25日線レベルまでの調整をみせている。ここまでは想定内の動きでもあり、この水準で踏ん張りをみせてくるかが注目されるところ。これを下回ってくるようだと、13週、26週線が位置する19250円辺りまでの調整が意識されやすいだろう。また、インデックスに絡んだ商いについても、昨日弱い値動きだったソフトバンクG<9984>が反発し、一方で堅調だったファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、信越化<4063>が下げており、リバランスの動きにとどまっている。

 そのため、引き続き中小型株での値幅取り狙いが中心になりやすい。銘柄は絞られてきており、強い銘柄により短期資金が集中しやすいと考えられる。日経平均の25日線での攻防を睨みつつ、資金回転が早まることになりそうだ。
(村瀬智一)


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