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日経平均は反発、19500円の抵抗意識で次第に中小型株に流れるか

ランチタイムコメント
 日経平均は反発。106.18円高の19468.73円(出来高概算6億8000万株)で前場の取引を終えた。29日の米国市場では、北朝鮮によるミサイル発射を受けて売りが先行したが、トランプ大統領の反応が比較的穏やかだったことから、大規模な戦闘にはつながらないとの楽観的な見方が広がった。引けにかけて切り返す展開になり、この流れからシカゴ日経225先物清算値は大阪比90円高の19470円、円相場は1ドル109円60銭辺りと円安に振れている。

 これを引き継ぐ格好となった30日の日本株市場は、日経平均は100円を超える上昇で始まると、前場半ばには一時19500円を回復する場面をみせている。しかし、北朝鮮を巡る緊張が払拭された訳ではなく、19500円処が心理的な抵抗となる形となり、自律反発の域は脱せず。東証1部の値上がり数は1000を超えているが、辛うじて過半数を占めている状況であり、積極的な売買は手控えられている。

 セクターでは医薬品、証券、倉庫運輸、海運、鉄鋼がしっかり。半面、石油石炭、金属製品、非鉄金属が冴えない。インデックスに絡んだ商いが中心であり、前日に重しとなっていたファーストリテ<9983>、ユニファミマ<8028>の反発のほか、医薬品セクターなどの上昇が日経平均を牽引している状況である。一方で、マザーズ、JASDAQ、東証2部は小幅に下げて推移しており、個人主体の中小型株物色は、やや利食いに傾いているようだ。

 日経平均は5日線を上回ってのこう着をみせているが、19300-19500円辺りでのもち合いが意識されている。日銀のETF買い入が期待しづらい需給状況であり、上値の重さが意識されてくるようだと、次第に中小型株へシフトする可能性がある。まずは、インデックス主導の売買に変化が出てくるかを見極めたいところである。また、中小型株へは利食いが目立つものの、良好な需給状況のなか、押し目拾いのスタンスになろう。
(村瀬 智一)


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