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日経平均は反発、好業績の中小型株を個別物色

ランチタイムコメント
 日経平均は反発。48.72円高の22635.59円(出来高概算6億7000万株)で前場の取引を終えている。

 26日の米国市場でNYダウは3日続伸し、112ドル高となった。米欧首脳会談を受けて貿易摩擦への警戒感が後退し、海外売上比率の高い銘柄を中心に買われた。また、決算が嫌気されたフェイスブックが急落したためナスダック総合指数は反落したが、同日夕に発表されたアマゾン・ドット・コムの決算は良好な内容だった。為替相場は朝方、1ドル=111.10-20円近辺と前日より円安方向に振れており、本日の日経平均はこれらを好感して59円高からスタートした。寄り付き後は狭いレンジでの小動きが続いていたが、前場中ごろに差し掛かると一時22689.98円(103.11円高)まで上昇したのち、一転して上げ幅を急速に縮めるなどやや荒い値動きとなった。

 個別では、前日に上期決算を発表した花王<4452>が2%超の上昇。業績の堅調推移が好感された。任天堂<7974>、エーザイ<4523>、ソフトバンクG<9984>、トヨタ自<7203>、JT<
2914>などもしっかり。また、決算を受けた個別物色が活発で、ネットワン<7518>は商いを伴って急伸し東証1部上昇率トップ。富士電機<6504>なども大きく買われた。一方、東エレク<8035>は決算を受けて買いが先行したものの、その後値を崩し反落。同じく決算発表の野村<8604>やサイバー<4751>は売買代金上位のなかでも下げが目立った。その他、ファーストリテ<9983>やキヤノン<7751>などが軟調。キヤノンは今期業績予想を下方修正している。セクターでは、陸運業、鉱業、空運業などが上昇率上位。反面、証券など5業種が下落した。

 日経平均は前場に上げ幅を3ケタに広げる場面があったものの、為替の円安が一服していること、8月上旬にかけて主力企業の4-6月期決算発表がピークを迎えることなどを考慮すると、後場は模様眺めムードが強まりそうだ。決算発表銘柄では花王などが買われているが、日産自<7201>やキヤノン、東エレクといった主力輸出企業の決算は好感をもって受け止められておらず、企業業績に対する期待も高まりづらいだろう。一方、ネットワンの4-6月期営業利益が前年同期比3.6倍、富士電が同2.3倍となるなど中小型株の一角で好決算が見られ、値動きの軽さもあってこうした銘柄に物色が向かいやすいと考えられる。

 新興市場ではマザーズ指数が続落して前場を折り返した。本日、新規上場したプロレド<
7034>は公開価格を7割弱上回る堅調な初値を付けている。今週のIPOラッシュこそ一巡したが、決算発表が本格化したことで主力の東証1部銘柄に市場の関心が向かいやすく、マザーズ指数は引き続き伸び悩む可能性がある。売買代金が低迷しているとあって、比較的需給の軽い小型株が選好されやすいだろう。
(小林大純)


<AK>

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