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日経平均は大幅反発、新薬期待など背景に20000円回復

相場概況
日経平均は大幅反発して大台の20000円を回復した。前日の米国市場では、原油価格の反発や新型コロナウイルス治療薬として期待されている米ギリアド社のレムデシビルの臨床試験で肯定的な効果が確認されたことを好感し、主要株価指数は大きく上昇した。また、連邦公開市場委員会(FOMC)で当面大規模緩和を維持する姿勢が示されたことも後押しした。こうした流れを受けて、日経平均は節目の20000円を軽く超える20105.68円からスタートし、後場に入ってから高いところでは20365.89円まで上げ幅を広げる場面もみられた。ただ、急ピッチでの上げだったこともあり、大引けにかけてはやや上げ幅を縮小する格好なった。

大引けの日経平均は前日比422.50円高の20193.69円となった。東証1部の売買高は17億
1766万株、売買代金は3兆584億円だった。業種別では、鉄鋼、鉱業、証券・商品先物取引業、不動産、非鉄金属、電気機器など東証33業種中23業種がプラス。一方、電気・ガス業、空運業、食料品、情報・通信業などがマイナスとなった。東証1部の値上がり銘柄は全体の68%、対して値下がり銘柄は29%であった。

個別では、1-3月期の営業利益が前年同期比48%増益となり、EUV向け検査装置の需要拡大から通期の受注計画を従来の700億円から850億円に上方修正したレーザーテック<
6920>が14%の大幅高となったほか、20年3月期の営業利益は4060億円と前期比0.6%増とほぼ想定通りの着地となったものの、堅調な業績推移を評価する動きが優勢となった信越化学<4063>も2%強と堅調推移となった。その他では、中国国家統計局が発表した製造業・非製造業PMIがそろって好不況の節目となる50を上回ったことも追い風となり、「日経中国関連株50」に採用されている日本電産<6594>、オークマ<6103>、TDK<6762>、ファナック<6954>などの景気敏感株の上昇が目立った。その他にも同指数採用銘柄であるハイテク株どころでソニー<6758>や東エレク<8035>も上伸し、三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>などの銀行株も上昇した。一方、20年3月期の営業利益は前期比25.1%減の969億円で、臨時休園が響いた1-3月期については42億円の赤字となったOLC<
4661>は4%超と下落した。同社については、国内の緊急事態宣言延長観測の強まりなど先行き警戒感も重しとなったようだ。また、20年3月期営業利益が21.5%減となったJR東日本<9020>、20年3月期営業利益が15.7%減となり、期待されていた増配や自社株買いも見送られたNTTドコモ<9437>やこれに連れ安されたKDDI<9433>など通信株も下落した。


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