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日経平均は3日ぶり反落、大台達成感から利益確定売りが先行

相場概況
日経平均は3日ぶりに反落した。前日の米国株式市場では、10月の小売売上高が予想以上に鈍化し6カ月ぶりの低い伸びに落ち込んだことが失望感を誘ったほか、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が短期経済見通しについてリスクの上昇を警告したことも相場の重しとなり、終日軟調に推移した。この米株安の流れに加えて、日経平均は11月に入ってからの2週間弱で3000円超も上昇し、昨日には終値ベースでも26000円という大台を突破していたことから、短期的な達成感や高値警戒感もあり、利益確定売りが先行した。それでも、急ピッチでの上昇から買い遅れていた投資家勢も多いとみられ、朝方の売りが一巡した後は、下げ渋る場面がみられた。しかし、大引け近くになって、東京都で新たに確認された新型コロナウイルスの新規感染者数が493人と最多を更新したことが伝わると、市場心理が悪化し、改めて下げ幅を拡げる展開となった。

大引けの日経平均は前日比286.48円安の25728.14円となった。東証1部の売買高は11億
8706万株、売買代金は2兆3157億円だった。セクター別では、非鉄金属、空運業、海運業、輸送用機器、銀行業などが下落率上位に並んだ。一方、上昇したのは食料品と鉱業の2業種のみだった。東証1部の値下がり銘柄は66%、対して値上がり銘柄は全体の29%であった。

個別では、5G基地局向けの市場拡大が期待されていた窒化ガリウムの市場が22年3月期には減少する見通しだと会社側の説明会にて示されたことが嫌気された住友電工<5802>、公募・売出の実施発表で希薄化が懸念されたショーエイコーポレーション<9385>などが急落した。なお、通期業績計画の上方修正を受けて業績予想の上振れ期待は株価にほぼ織り込まれた一方、今後は販売競争の激化や巣ごもりゲーム特需の反動減などの懸念材料を織り込んでいく局面として投資判断が引き下げられた任天堂<7974>は結局下げ渋り小幅に上昇して終えた。他方、巣ごもり消費の拡大を受けて通期計画を大幅に上方修正したヤーマン<6630>や、Web会議システム『NEEDS』に顔認証機能を組み込んだバージョンアップ版を11月20日にサービス開始すると発表した日本エンタープライズ<4829>などは大幅に上昇した。


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