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日経平均は大幅続落、外国人入国措置禁止など受け、前場から一転し後場リスクオフ

相場概況
日経平均は大幅続落。前週末の米株式市場でNYダウは-2.52%と急落。南アフリカで検出された新型コロナ変異株が世界経済の回復を損ねるとの懸念から売りが広がり、短縮取引で参加者が限られるなか安値を探る展開に。リスク回避の動きから米長期金利は低下したが、ハイテク株も売られ、ナスダック総合指数は-2.23%と大幅下落。ただ、東京市場では前週末に先んじて急落していたことに加え、複数の米製薬会社が変異株に対応した改良ワクチンの早期生産可能性を示唆したことなどから、日経平均は413.66円安で始まった後は下げ渋り、一時はプラス圏に転じる場面も。しかし、後場は一転して売り優勢。午前に上昇していた時間外の米株価指数先物が上げ幅を縮小したほか、岸田政権が30日午前0時から全世界を対象に外国人の入国措置を禁止すると表明したことが伝わり、リスク回避の動きが再び強まると、大引けまでじり安基調で下値模索の展開となった。

 大引けの日経平均は前日比467.70円安の28283.92円となった。東証1部の売買高は15億3062万株、売買代金は3兆3942億円だった。セクターでは空運業、陸運業、繊維製品などが下落率上位となった一方、海運業、その他製品の2業種のみが上昇となった。東証1部の値下がり銘柄は全体の91%、対して値上がり銘柄は7%となった。

 個別では、米長期金利の低下や円高・ドル安の進展を嫌気して三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>の金融株のほか、トヨタ自<7203>や日産自<7201>、ホンダ<7267>などの輸送用機器が大きく下げた。岸田政権の外国人入国禁止を受け、JAL<9201>、JR東日本<9020>、OLC<4661>、エアトリ<6191>などのアフターコロナ関連株は下げ渋っていた前場から一変して急落。そのほか、ソフトバンクG<9984>、ソニーG<6758>、ファーストリテ<9983>、リクルートHD<6098>、日立製<6501>、村田製<6981>なども軟調。
東証1部の下落率上位には、配当権利落ちで処分売りが膨らんだジャステック<9717>、立会外分売実施による目先の需給悪化懸念で売られた中越パルプ<3877>などが並んだ。

 一方、コロナ変異株「オミクロン型」の拡大を受けた利上げの思惑後退を背景にレーザーテック<6920>が急反発したほか、アドバンテスト<6857>、スクリン<7735>などその他の半導体関連株の一部も買いが優勢だった。また、任天堂<7974>、エムスリー<
2413>などのウィズコロナ銘柄の一角が大きく買われたほか、先週末のバルチック海運指数の大幅高やコロナ変異株拡大が海運市況ひっ迫につながるとの思惑から、景気敏感株が総じて売り優勢のなか、郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>の大手海運株が逆行高。東証1部上昇率上位には国内証券による新規カバレッジが観測されたシンプレクスHD<4373>などが顔を出した。


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