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マザーズ底打ちとみるには時期尚早

後場の投資戦略
[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;23523.95;+49.68TOPIX;1619.91;+0.12

[後場の投資戦略]

 日経平均は前日の米株高を手掛かりに反発スタートしたものの、寄り付き直後をこの日の高値に伸び悩む展開となった。日足チャートを見ると、23500円台に位置する5日移動平均線に上値を抑えられつつも、23400円台に位置する25日移動平均線が下値を支える格好だ。ここまでの東証1部売買代金は9000億円あまりとここ数日に比べれば増えたが、それでも1兆円を下回る水準。日経平均の上下の値幅は100円あまりで、ややこう着感が強かった。

 前日の日経平均は一時200円超下落する場面もあったが、この日の先物手口を見るとクレディ・スイス証券による東証株価指数(TOPIX)先物の売り越しがやや大きい買った印象。商品投資顧問(CTA)といった短期筋の売りとみられる。ただ、それ以外売りに傾くような動きは見られず、大方の海外投資家はなお様子見姿勢と考えられる。

 米大統領選候補者による最後のテレビ討論会は日本時間午前11時半過ぎに終わった。主催者の配慮で前回のように相手の発言を遮るような混乱は見られなかったものの、内容としてはやはり批判の応酬といったところで、金融市場もさほど材料視していないようだ。

 前引けにかけて日経平均がやや強含んだのは、マザーズ指数が下げ幅を縮めた影響が大きいだろう。前述のとおり、中小型株の手仕舞い売りの流れが続き、マザーズ指数は前場中ごろに5%近く下落する場面があった。日足チャートを見ると1200pt近辺で下げ渋り、やや長めの下ひげを付ける格好となっているが、底打ちとみるには時期尚早だろう。週末を前にした売り方の買い戻しが下げ渋りの主因とみられ、信用買い残の水準や信用評価損益の状況から、買い方の損失覚悟の売りはまだまだ続きそうだ。
前日の当欄で述べたとおり、今後発表される決算を見据えれば押し目買いの好機となる可能性があるものの、ひとまず需給整理が一巡するのを見極めたい。

 後場の日経平均もイベント通過とマザーズ指数の下げ渋りで引き続きやや強含むかもしれないが、積極的に上値を追う動きは限られるだろう。小高い水準でもみ合う展開を見込む。
(小林大純)


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