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利食い優勢もファナック効果による連騰記録更新に期待

オープニングコメント
 今週は米国で雇用統計(予想、非農業部門雇用者数が前月比+22.3万人、失業率は5.4%)の発表が予定されており、それまでに発表される経済指標の結果に振らされる可能性がある。また、ギリシャ問題に対しても影響を受けやすいだろう。5日の国際通貨基金(IMF)への融資返済期日が債権国との支援合意の期限として位置付けられていることもあり、協議の進展ペースに対する警戒感など、ギリシャ懸念を背景とした欧州市場の動向などが重石になりそうだ。

 しかし、日本株市場は良好な需給状況の中、押し目待ちの買い意欲は強いであろう。投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物株を3週連続で買い越し、先物も4週ぶりに買い越した。先週も海外投資家の買いが日経平均の連騰記録に寄与した可能性がある。

 また、企業統治指針(コーポレートガバナンス・コード)が導入される。これは政府の成長戦略の一環として位置付けられており、「攻め」の経営判断を後押しする仕組みとして注目される。株主還元策に積極的な動きがみられるなか、株主総会を経て、投資家の期待感が再燃する可能性がある。

 5月29日の米国市場は、1-3月期GDP改定値が大幅に下方修正されたことを受け、景気後退懸念から下落した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比105円安の20455円となり、利食いが先行することになろう。一方で、ファナック<6954>は金庫株3356万株を6月10日付で消却すると発表。発行済み株式数の14%で、金額は約9200億円。株主還元の一環として評価されやすく、日経平均の下支えになりそうだ。日経平均は連騰記録を伸ばすような展開ともなれば、先高期待は一段と強まることになる。

<AK>

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