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売り先行後は底堅い相場展開、FOMC声明は日本にはプラス

オープニングコメント
 28日の日本株市場は、売り先行後は底堅い相場展開になろう。注目された米連邦公開市場委員会(FOMC)声明では、世界景気や金融環境に注視する一方で、米経済については前向きな判断を維持した。3月のFOMCでの利上げ観測を後退させるほどの内容ではなかったことが嫌気され、NYダウは引けにかけて下げ幅を拡大している。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比115円安の17055円だった。

 シカゴ先物にさや寄せする格好から売りが先行することになろうが、米国の3月利上げ観測が維持されたことで円相場はやや円安に振れて推移しており、日本株市場にとっては悪いことではない。3月の利上げ観測が後退するようだと、その後も利上げも難しいとの見方が強まり、結果的には米景気減速への警戒につながるだろう。

 一方、日本では追加緩和期待が再燃しており、これが売り込みづらくさせそうだ。また、甘利大臣の金銭疑惑問題に対する説明が行われるため、進退問題等を見極めたいとのムードから、売り買い共に手控えられそうである。

 日経平均はシカゴ先物にさや寄せも、17000円処での底堅さが意識されるようだと、センチメントは悪化しないだろう。決算本格化で業績を材料とした個別物色のほか、AIやロボットなどテーマ株の循環物色も続くだろう。

 なお、日銀の追加緩和については、次の一手がない状態でもあり、今回は現状維持となろう。このタイミングで実施すればいったんは好感されようが、米国の利上げが行われるだろう3月に向けて失速が予想される。できれば、先日の欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁の「3月に開く次回の理事会で追加金融緩和を検討する」といった時期を指定した発言があれば、それまでは下がらない相場展開になるだろう。

<AK>

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