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米年末商戦への期待も米中貿易摩擦が重石

オープニングコメント
 27日の日本株市場は、海外株高の流れを受けて買い先行の展開となろう。ただし、買い一巡後は次第にこう着感が強まりそうである。26日の米国市場は、NYダウが354ドル高と大きく反発した。欧州株がほぼ全面高となったほか、ブラックフライデーの販売好調など年末商戦への期待が高まった。また、原油相場の上昇も安心感につながっている。この流れを受けてシカゴ日経225先物清算値は大阪比215円高の22045円と、節目の22000円を回復しており、これにサヤ寄せする格好から買いが先行しよう。また、円相場は1ドル113円50銭台と円安に振れて推移していることも材料視されそうだ。

 日経平均は上値抵抗として意識されていた25日線を突破してくる可能性があり、短期筋のショートカバーを誘い込む可能性もありそうだ。一方で、今月末に予定される米中首脳会談を見極めたいとの模様眺めムードも強く、買い一巡後は次第にこう着感が強まりやすいところである。また、米政権は来年1月から、2000億ドル相当の中国製品に課す関税率を10%から25%に引き上げる計画と、米紙WSJが報じている。さらに、中国と貿易交渉で合意できない場合、中国からの輸入品すべてに追加関税を発動する考えを改めて主張。その場合、アップルが中国で組み立てる「iPhone」も対象になり得ると報じられており、時間外取引でアップルは下げに転じている。

 もっとも、米中首脳会談に向けての緊張は想定内でもある。需給面では企業の中間配当の支払いが本格化してくることから、再投資による買い需要が見込まれていることで、底堅さが意識されやすくなるだろう。さらに、米経済の減速懸念が警戒されている中で、相対的に日本株の割安感を指摘する声も聞かれてきている。また、金融株の下げが続いているが、三菱UFJ<8306>をみると、下落基調が続く中でも4営業日連続で陽線を形成している。海外勢などの押し目を拾う動き等も観測されるなか、売り込みづらくなりそうだ。


<AK>

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