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改めて決算に対する慎重姿勢が強まる

オープニングコメント
 29日の日本株市場は神経質な相場展開になりそうだ。28日の米国市場ではNYダウが200ドル超の下落となった。決算が本格化する中、半導体のエヌビディアは18年11月-19年1月期の売上高見通しを約15%(5億ドル)引き下げ13%を超える大幅下落。同業のアドバンスド・マイクロ・デバイシズが8%弱の下げとなったほか、インテルにも売りが広がった。また、建機大手のキャタピラーは18年10-12月の1株利益と19年12月通期の1株利益見通しが市場予想を下回り、9%を超える下落となっている。ここ最近の順調な決算のほか、米中通商協議の進展期待などからアク抜けも期待されていたが、ややハシゴを外される格好だろう。改めて決算に対する慎重姿勢が強まりそうである。

 エヌビディアの下落影響から、ここ数日堅調だったハイテク株には利益確定の流れが優勢になりそうだ。また、ソフトバンクG<9984>も嫌気売りが波及する可能性はありそうだ。
もっとも、期待先行で上昇していた訳ではなく、リバランスに伴う買い戻しが中心であったとみられるため、大きく下を売り込む流れにはならないだろう。また、昨日はやや弱含みだった内需系に買いが向かう可能性もありそうだ。そのため、売り先行後は日経平均の2
0500円処での底堅さが意識されてこよう。

 また、日米決算が本格化するなか、29日に予定されている米アップルの決算を見極めたいとする模様眺めもありそうだ。アップルが決算を受けたアク抜けを見せてくるようであれば、過度な決算に対する警戒が再び和らぐ可能性があるとみられる。まずはアップルの決算待ちといったところであろう。

 その他、昨日のマザーズ指数は買い先行で始まったものの、結局は4営業日ぶりに下げに転じている。資金の逃げ足は速いと考えられるが、決算が評価される企業への資金流入は目立っている。重要イベント待ちで機関投資家は積極的には動きづらい需給状況とみられ、個人主体の中小型株による日替わり物色は続くことになりそうである。


<AK>

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