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米中通商協議の進展期待が買い戻しに向かわせる

オープニングコメント
 25日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開が見込まれよう。22日の米国市場は、NYダウが181ドル高となった。米中通商協議が山場を迎えており、複数の覚書作成や午後にトランプ大統領と劉副首相の会談が実現。また、トランプ大統領と習近平国家主席との会談を来月に調整していることが報じられ、貿易摩擦解消に向けた両国の合意期待から堅調推移となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比25円高の21425円。円相場は1ドル110円60銭台で推移している。

 週末には中国製品2000億ドル相当に対する関税税率の10%から25%への引き上げ猶予期限(通商協議の進展がみられなければ米国東部時間3月2日0時1分に発動)を迎える。交渉の延長の可能性もあることから、売り方は買い戻しを迫られることになるだろう。買い方は半信半疑で模様眺め姿勢が継続しているものの、買い戻しによるインパクトが意識されやすい週になりそうである。

 また、今週は26日にパウエルFRB(連邦準備制度理事会)議長の半期議会証言が上院で行われ、翌27日には下院で行われる。先週のFOMC議事録では、量的緩和によって膨らんだバランスシート縮小の年内終了について連銀当局者の意見が概ね一致したが、今後の利上げ方針については意見が分かれていた。利上げ打ち止め観測が後退していたこともあり、FRB議長証言の内容が注目されるところであろう。その他、27-28日には米朝首脳会談がベトナム・ハノイで開催される。過度な期待は高まりづらいとは考えられるが、売り方にとってはポジションを圧縮してきたいところである。

 物色としては、インデックス主導の大型株に資金が向かいやすいと考えられる。また、テーマ物色の観点からは、25日開幕する携帯機器の国際見本市「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)」を手掛かりに、5G関連への物色が意識されやすいだろう。


<AK>

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