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イラン情勢警戒も売り込みづらい需給状況

オープニングコメント
 25日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場展開が続こう。24日の米国市場では主要20カ国・地域(G20)首脳会議の開催を週末に控えて、米中首脳会談での貿易摩擦解消への期待から買いが先行したが、イラン情勢への警戒からまちまちの展開。シカゴ日経225先物清算値は大阪比65円安の21165円だった。円相場は1ドル107円30銭台で推移。

 トランプ米大統領は24日、イランに追加制裁を科す大統領令に署名した。制裁は「大きな打撃」を及ぼし、最高指導者ハメネイ師やザリフ外相などによる金融商品へのアクセスを絶つものだと伝えられており、米国とイランの緊張の高まりによる地政学リスクへの警戒が手控え要因につながるだろう。

 とはいえ、G20での米中協議への期待から売り込みづらい需給状況であり、方向感の掴みづらい相場展開といったところである。昨日の東証1部の売買代金は1.4兆円と今年最低となるなど、積極的な参加者は皆無であり、IPO銘柄など一部の材料銘柄などへ個人主体の短期資金が集中する流れになりそうである。

 昨日は「米中首脳会談の準備に向け両国が協議」との報道が買いに向かわせた局面もみられたが、先週の段階で、中国と米国の交渉チームは米中首脳会談の準備のため、25日にも大阪で会合を開く見通しと伝えられていたこともあり、米中協議に関する報道が日中に出やすく、短期的な相場の変動要因になりそうである。

 G20への期待を背景としたポジションが積み上がっているとは考えづらい需給状況の中であり、どちらかというと外部環境の不透明感からショートに傾いていると考えられる。そのため、指値状況の薄い中を、先物主導のインデックス売買等でも強含む可能性はある。
上値を買い上がる流れは期待しづらいものの、買い戻しに伴う底堅さは引き続き意識されやすいところである。

 テクニカル面では5日線レベルでの底堅さが意識されてくるようだと、G20に向けて節目の21500円処を意識したトレンド形成も期待されてくる可能性はある。商いを伴った上昇は期待しづらいだろうが、参加者が限られているが故に、トレンドも出やすいところであろう。


<AK>

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