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外部環境の不透明感も下値の堅さは意識

オープニングコメント
 30日の日本株市場は、外部環境の不透明感からこう着感の強い相場展開が見込まれるが、全体としては底堅さが意識されそうである。27日の米国市場では、NYダウが70ドル安だった。米中高官協議が10月10日に再開されるとの報道を受けて買いが先行したが、トランプ政権が中国企業の米株式市場での上場廃止や、政府年金基金を通じた中国市場への投資制限を協議していることが伝わると下げに転じている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比105円安の21705円。円相場は1ドル108円処で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売りが優勢になりそうだが、米財務省のクローリー報道官は28日、米国の取引所に中国企業の上場を阻止する計画は今のところないとの見解を示したと報じられており、下を売り込む流れになりづらいだろう。その為、下値の堅さは引き続き意識されやすい。とはいえ、日経平均の22000円処は心理的な抵抗として意識されやすく、上値追いは慎重になりやすい。

 また、10月10日にも米中の閣僚級の通商協議が開かれる予定であり、この結果を見極めたいとする模様眺めムードも意識されそうだ。ただし、協議が近づくことで進展期待も高まりやすく、弱気に傾いていたセンチメントの巻き戻しによる底堅さは意識されやすい。米中協議への進展期待は高まりそうにないが、一方で対立長期化は織り込まれている面はありだろう。

 その他、明日10月1日から消費税が10%に引き上げられる。法改正を手掛かりとした物色なども意識されやすく、日経平均がこう着感の強い相場展開の中で、ややテーマ性のある材料株に資金が向かいやすそうである。また、値動きは荒いものの、このところは中小型株への持続的な資金流入もみられている。外部環境が不透明な中では、材料性のある中小型株への物色を意識しておきたい。


<AK>

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