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直近で大きく値を下げていた中小型株に市場の関心が集まる

オープニングコメント
 12日の日本株市場は底堅い相場展開が見込まれる。11日の米国市場はNYダウが小反落となる一方で、ナスダックが反発した。全米での新型コロナ感染者数が今月に入り急増を続けており、ニューヨーク州も外出禁止令を発令するなどワクチンや治療薬開発期待が相殺され、NYダウは引けにかけて下落した。ハイテク株は買い戻しが広がり、ナスダックは上昇となっている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比160円高の25580円。円相場は1ドル105円40銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から25500円処での底堅い展開が意識されそうである。新型コロナウイルス感染症の拡大が重荷となろうが、米国では物色シフトから足元で利益確定の売りに押されていたハイテク株へは買い戻しの動きが広がっており、地合いは悪くないだろう。オプションSQを控えていることからヘッジ対応で荒れやすい状況ではあろうが、直近でやや粗い値動きをみせていたこともあり、ひとまず25500円辺りで固めたいところとみられる。

 とはいえ、VIX指数は低下しているほか、ナスダックが反発を見せてきたこともあり、米国同様、グロースからバリュー株へのシフトの動きは一服し、ハイテクセクターなどへは買い戻しの動きが期待されてくる。相対的にナスダックと連動性の高いマザーズがリバウンドを強めてくるようだとセンチメントを明るくさせてくる可能性がある。日経平均についても25500円固めからハイテク主導の強い値動きをみせてくるようだと、海外勢によるヘッジニーズから指数を押し上げてくることも意識しておきたいところ。

 また、先物市場ではクレディスイスや米系証券による買い手口が目立っており、ショートカバーも依然として意識されやすいところである。急ピッチの上昇に対する過熱感が警戒されている一方で、ショートカバーのニーズが大きいと考えられ、押し目買い意欲の強さから、短期的に売り仕掛けてくる場面においては押し目狙いの好機になりそうである。引き続きバリューへのシフトも意識されてくるだろうが、本日のところは直近で大きく値を下げていた中小型株に市場の関心が集まることになりそうである。


<AK>

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