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材料のある個別銘柄での短期的な値幅取り狙いの商いが中心に

オープニングコメント
 22日の日本株市場は、こう着の強い相場展開が見込まれる。21日の米国市場はNYダウが6ドル安だった。IBMが大きく下げており、これがNYダウの重荷となった。ただし、小幅な下落にとどまっており、押し目買い意欲の強さが窺えた。中国の不動産会社の破たん懸念や高インフレの長期化への脅威も良好な企業決算が相殺する格好。また、米長期金利は上昇したもののハイテク株は買われており、センチメントを改善させた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比105円安の29625円。円相場は1ドル113円90銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まることになりそうだ。IBMの下落影響を決算期待から吸収している状況は安心感に繋がるものの、取引終了後に決算を発表したインテルは、予想がコンセンサスを下回ったことから時間外で売られていることもあり、米国においても次第に慎重姿勢が高まってくる可能性はありそうだ。そのため、米ハイテク株が買われた影響も限られることになろう。

 日経平均は昨日の500円を超える大幅下落よって25日線をあっさり割り込み、75日線水準まで下げてきた。75日線が位置する28534円水準を支持線として意識してくるかが注目されよう。同水準で下げ渋る動きを見せてくるようであれば、ひとまず調整一巡感も高まりやすいところだ。ただし、この水準を割り込んでくるようだと、28000円水準までは商いの薄い価格帯であるため、利益確定の動きが強まる可能性はあるだろう。

 週末要因から積極的な売買は手控えられやすく、目先的には75日線を支持線としたリバウンドを想定するものの、積極的に上値を追う流れは期待しづらいところか。また、来週から決算発表が本格化するため、主要企業の決算内容を見極めたいとする模様眺めムードも強まる。日本郵政<6178>の政府保有株の売り出しに伴う需給への影響も警戒されやすいため、材料のある個別銘柄での短期的な値幅取り狙いの商いが中心。特に個人主体の新興市場の中小型株などでは、一部の強い銘柄に短期資金が集中しやすい需給状況だろう。


<AK>

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