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ボトム形成は確認できていないものの、底堅さは意識されてくる可能性

オープニングコメント
 31日の日本株市場は、ややリバウンドを意識した相場展開が見込まれる。28日の米国市場はNYダウが564ドル高だった。引き続きウクライナ情勢や連邦準備制度理事会
(FRB)の大幅な利上げが警戒されるなか、売り先行で始まった。その後、10-12月期雇用コスト指数が予想を下回る伸びにとどまったため金利が低下し、ハイテク株買われ上昇に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比40円安の26670円。円相場は1ドル115円30銭台で推移している。

 シカゴ先物は小安いものの、米国市場の大幅反発を受けてやや買い先行の展開が意識されそうだ。先週の荒い値動きによって26000円割れに迫る下落を見せたが、米国市場が大幅な反発を見せたほか、ハイテク株などへの見直し買いも見られてきたことから、底堅さが意識されてくる可能性はありそうだ。日経平均は明確なボトム形成は確認できていないものの、目先的には26500円〜27000円辺りでの底固めの動きに期待したところだ。年明け以降、上値抵抗線として機能している5日線は26923円辺りに位置しており、同水準での戻り待ちの売りを警戒しつつ、押し目狙いの動きも次第に意識されてきそうだ。

 とはいえ、新型コロナウイルスの新規感染者数は全国で急増しているなか、東京都の病床使用率は48%を超えてきている。緊急事態宣言の判断を検討する50%に迫ってきているため、アルゴによる仕掛け的な売買が先物主導で入る可能性もあることから、基本的には短期的な値幅取り狙いの動きが中心になりそうだが、業績面で安心感があり、下げ止まりの動きが見られている銘柄などへは、やや長期目線での物色も意識されてきやすいと考えられる。先週末に決算を発表したところでは、アルプスアル<
6770>がポジティブなのに対してオムロン<6645>がネガティブな内容だった。好決算企業への評価が高まる一方で、ネガティブな決算に対しては足元の弱い値動きからアク抜け的な動きを見せてくるようだと、センチメントは改善しやすい。

 物色としては決算を手掛かりとした物色が中心になりやすいことから、やや日替わり物色となろう。そのほか、北朝鮮の相次ぐミサイル発射やウクライナ情勢の緊迫化を背景に、短期資金が集中とはいえ、防衛関連への物色は続きそうだ。そのほか、新型コロナウイルスの新規感染者数の急増を背景に、巣ごもり消費やテレワーク、非接触などの関連銘柄を蒸し返す動きなども見られそうだ。


<AK>

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