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リスクポジションを圧縮する動き、相対的にTOPIX優位の状況か

オープニングコメント
 31日の日本株市場は、売り先行で始まった後も不安定な相場展開になりそうだ。30日の米国市場はNYダウが308ドル安だった。値ごろ感からの買いによって上昇する場面も見られたが、8月消費者信頼感指数や7月JOLT求人件数の予想を上回る良好な結果を受けて大幅利上げ観測が強まり、長期金利の上昇に連れて売られる展開に。さらに、台湾が中国のものとされるドローンに初の威嚇射撃を行ったとの報道を受け、地政学的リスクに対する警戒感も高まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比275円安の27925円。円相場は1ドル138円70銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。昨日の上昇で28000円を回復したものの、チャート上では25日線辺りに上値を抑えられる格好となり、再び28000円を下回ってくることから慎重姿勢が強まりそうである。また、米国においてもNYダウは支持線として期待されていた75日線を割り込んだほか、ナスダックも75日線水準での攻防。さらにS&P500は1カ月ぶりに節目の4000を下回ってきたため、リスク回避の動きが強まりそうである。

 米国ではFRB高官による金融引き締めの長期化を支持する発言が相次いでおり、週末の雇用統計の発表も控えているため、リスクポジションを圧縮する動きに向わせよう。一方で、円相場は円安傾向にあるなか、日米金利差を狙った資金流入は意識される可能性がある。相対的にTOPIX優位の状況に向かいやすいため、NTショートによるスプレッド狙いの動きは入りやすいところである。そのほか、インデックスに絡んだ商いが指数の重しとなると見られ、個別に材料の出ている銘柄のほか、値動きの軽い中小型株での短期的な値幅取り狙いの動き、さらにテーマ性のある銘柄での循環的な物色が強まりそうだ。

 なお、日経平均は5日、25日線が上値抵抗として意識される一方で、下値はボリンジャーバンドの-1σ水準での下げ渋る動きを見せている。上値抵抗線の突破を試す買いの動きは期待しづらいなか、ボリバン-1σ割れを狙った売り仕掛け的な動きには注意する必要があるだろう。そのほか、日中はグローベックスの米株先物の動きなどを睨みながらの相場展開になりそうである。


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