世界的には「金融緩和相場」が続く
[14/05/19]
提供元:株式会社フィスコ
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Miniトピック
欧州中央銀行(ECB)は次回の会合で新たな金融緩和策を打ち出すと報道されている。ECBは低成長とディスインフレ状況が続く欧州の状況についにしびれを切らした模様である。もう一カ国、金融緩和にカジを切ることが予想される国がある。それは中国だ。景気減速や不動産バブルの崩壊のリスクがかなりはっきりしてきたため、中国政府はいずれ景気対策の強化と不動産バブル崩壊を回避するための金融緩和策を打ち出さざるをえなくなるだろう。世界的には最大の金融緩和を実施していた米国が量的緩和の縮小に着手しているが、足元の景気はそれほど力強いというわけではなく、不動産市況にも陰りが出てきたことから金利の引き上げはかなり先になりそうである。日本も異次元緩和を継続中でこれもすぐにはやめられない。日本の物価目標達成も消費税増税効果や円安効果による分が剥落すれば追加緩和が必要になるだろう。リーマン・ショックから5年以上経過し、世界はそろそろ金融緩和から金融引き締めにむかうと思いきや、世界的には金融緩和が続き、マネーはジャブジャブと供給され続けることになりそうである。そうすると大量のマネーは行き場を探して、世界のどこかでまたなんらかのバブルを発生させるのかもしれない。米国やドイツでは代表的な株価指数が史上最高値を更新しているが、世界的な「金融緩和相場」はまだまだ続くのである。
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