ユーロ高を警戒するECB
[17/05/30]
提供元:株式会社フィスコ
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Miniトピック
欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は29日に開かれた欧州議会の経済問題委員会で、「インフレは引き続き抑制されており、大幅な刺激策がなお必要な状況となっている」との考えを伝えた。 ドラギ総裁は「ユーロ域内で物価圧力が高まるためには、金融情勢が非常に緩和的である必要がある」と指摘した。市場関係者の間では「ECBは現行の金融緩和策を2018年以降も継続する可能性がある」との声が聞かれており、ユーロの上値は重くなった。
6月8日開催のECB理事会で金融緩和策の現状維持が決定される見込みだが、市場関係者の間では「6月時点でECBが成長、インフレ見通しを引き上げる可能性は低い」との見方が多いようだ。また、一部の市場関係者は「ドラギECB総裁の発言は2%の物価目標を下回る状態が続いていることを考慮すると不自然ではない」と指摘している。
ECBによる金融緩和策早期解除の思惑が広がった場合、ユーロ高が進行する可能性があるとみられている。メルケル独首相はユーロ安を問題視したが、ドラギ総裁は現時点でユーロ高が進行することを望んでいないように思える。為替相場がユーロ高に振れた場合、ドラギ総裁がユーロ高をけん制するかどうか観察する必要がありそうだ。
<MK>
6月8日開催のECB理事会で金融緩和策の現状維持が決定される見込みだが、市場関係者の間では「6月時点でECBが成長、インフレ見通しを引き上げる可能性は低い」との見方が多いようだ。また、一部の市場関係者は「ドラギECB総裁の発言は2%の物価目標を下回る状態が続いていることを考慮すると不自然ではない」と指摘している。
ECBによる金融緩和策早期解除の思惑が広がった場合、ユーロ高が進行する可能性があるとみられている。メルケル独首相はユーロ安を問題視したが、ドラギ総裁は現時点でユーロ高が進行することを望んでいないように思える。為替相場がユーロ高に振れた場合、ドラギ総裁がユーロ高をけん制するかどうか観察する必要がありそうだ。
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