米長期金利は3%水準に到達するか?
[18/02/28]
提供元:株式会社フィスコ
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米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は27日、米下院金融サービス委員会で議会証言を行いました。証言内容についてはすでに多くのメディアで報じられていますが、「経済に関する個人的な見通しは、12月以降に強くなった」、「インフレ率が目標に向けて上昇しつつあるとの見方を強めるデータが出ている」、「政策金利のさらなる引き上げ(ゆるやかなペース)が、最大限の雇用と物価安定という金融当局の目標を達成するための最善策になる」などの見解を述べており、長期金利の上昇をうながす要因となったようです。
市場関係者の間からは「パウエル議長は3月の追加利上げについて具体的なことは語っていない」との声が聞かれていますが、「経済に関する個人的な見通しは12月以降に強くなった」と述べていることから、次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で0.25ポイントの追加利上げが決定されることは、ほぼ確実と思われます。
ただ、市場関係者が想定する年3回の利上げを上回るペースで利上げを行なうことについては、懐疑的な見方が少なくありません。大規模減税がインフレ加速につながるとすれば、利上げを今年4回行い、10年債利回りは一時的に2014年1月以来となる3%台に上昇してもおかしくありませんが、ムニューシン財務長官(トランプ政権)は長期金利のさらなる上昇を望んでいないことから、「パウエルFRB議長はインフレについてこれ以上強気な見方を示すことはない」との声が聞かれています。
「利上げは今年3回、米長期金利が3%を上回る可能性は低い」と市場が判断した場合、ドル売りが強まりそうですが、その場合、米国株は再上昇の可能性があります。米国債利回りの上昇を見込んでいる投資家は少なくありませんが、この見通しが外れた場合、ドル急落の可能性が高まるかもしれません。米長期金利の動向に要注意です。
<MK>
市場関係者の間からは「パウエル議長は3月の追加利上げについて具体的なことは語っていない」との声が聞かれていますが、「経済に関する個人的な見通しは12月以降に強くなった」と述べていることから、次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で0.25ポイントの追加利上げが決定されることは、ほぼ確実と思われます。
ただ、市場関係者が想定する年3回の利上げを上回るペースで利上げを行なうことについては、懐疑的な見方が少なくありません。大規模減税がインフレ加速につながるとすれば、利上げを今年4回行い、10年債利回りは一時的に2014年1月以来となる3%台に上昇してもおかしくありませんが、ムニューシン財務長官(トランプ政権)は長期金利のさらなる上昇を望んでいないことから、「パウエルFRB議長はインフレについてこれ以上強気な見方を示すことはない」との声が聞かれています。
「利上げは今年3回、米長期金利が3%を上回る可能性は低い」と市場が判断した場合、ドル売りが強まりそうですが、その場合、米国株は再上昇の可能性があります。米国債利回りの上昇を見込んでいる投資家は少なくありませんが、この見通しが外れた場合、ドル急落の可能性が高まるかもしれません。米長期金利の動向に要注意です。
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