【中国から探る日本株】2月の鉄鋼業PMIは1年半ぶり低水準に、過剰生産是正には「最低10年」
[14/03/13]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 経済総合
鉄鋼業界の景況感が一段と悪化している。中国物流購買連合会の鉄鋼物流専門委員会が発表した鉄鋼業界の2月購買担当者景気指数(PMI)は39.9となり、前月の40.7から低下。6カ月連続で好不況の節目となる50を下回り、2012年9月以来、約1年半ぶりの低水準を記録した。
旧正月連休が影響したほか、需要の低迷が続いていることがPMI低下につながった。また、不動産向け銀行融資の引き締めが報じられるなど、不動産市場の動向も鉄鋼市況に影響している。鉄鋼メーカーの在庫は過去最高水準まで積み上がっているといい、製品価格は2月に大きく下落した。
ただ、同委員会では業況がこの先改善すると予想。冬場が終われば、各種建設工事が再開されることに加え、政府の進める都市化政策と環境対策により、需給バランスも改善に向かうとの見方だ。例えば、鉄鋼の主要産地である河北省はこのほど、向こう8年内をめどに鉄鋼生産能力を2億トン前後まで引き下げる方針を明らかにした。
とはいえ、引き続き楽観視はできない状況だ。鉄鋼大手、宝山鋼鉄の幹部は11日に、過剰生産の是正には「少なくとも10年かかる」と述べ、問題の根深さを指摘した。また、景気の減速や金融システム不安など、中国経済の先行き不透明感が強まる中で、鉄鋼業界にとっても厳しい経営環境が続くとみられている。
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旧正月連休が影響したほか、需要の低迷が続いていることがPMI低下につながった。また、不動産向け銀行融資の引き締めが報じられるなど、不動産市場の動向も鉄鋼市況に影響している。鉄鋼メーカーの在庫は過去最高水準まで積み上がっているといい、製品価格は2月に大きく下落した。
ただ、同委員会では業況がこの先改善すると予想。冬場が終われば、各種建設工事が再開されることに加え、政府の進める都市化政策と環境対策により、需給バランスも改善に向かうとの見方だ。例えば、鉄鋼の主要産地である河北省はこのほど、向こう8年内をめどに鉄鋼生産能力を2億トン前後まで引き下げる方針を明らかにした。
とはいえ、引き続き楽観視はできない状況だ。鉄鋼大手、宝山鋼鉄の幹部は11日に、過剰生産の是正には「少なくとも10年かかる」と述べ、問題の根深さを指摘した。また、景気の減速や金融システム不安など、中国経済の先行き不透明感が強まる中で、鉄鋼業界にとっても厳しい経営環境が続くとみられている。
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