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高校生・大学生の就職戦線に明るさ

注目トピックス 経済総合
厚生労働省によると、今春卒業予定の就職を希望する全国の高校生約16万8千人のうち、1月末時点で約15万2千人の就職先が内定し、内定率は90.7%(前年同期比2.4ポイント増)となり、リーマン・ショック前の2008年3月卒の89.4%を初めて上回った。90%を超えるのは1994年以来20年ぶり。
アベノミクスによる景況感の改善に伴う地方の公共事業の増加を受け、企業の採用意欲が高まっており、求人が建設業で対前年比35%、サービス業で20%、飲食業で17%増えたことなどが一因となったとみられる。
一方、厚労省と文部科学省が発表した全国の国公私立大62校4770人の学生らを対象に行った抽出調査での今春卒業予定の大学生の就職内定率(2月1日時点)は、前年同期比1.2ポイント増の82.9%だった。過去最低だった2011年2月の77.4%から5.5ポイント改善し、3年連続の改善となった。最終の調査は4月1日に予定されているが、昨年の93.9%を上回るとみられている。
学校の校種別では、国公立大は84.9%(前年同期比1.6ポイント減)、私立大は82.3%(同2.2ポイント増)。男女別では、男子が82.2%(同0.9ポイント増)、女子は83.7%(同1.7ポイント増)。文理別では、文系81.2%(同0.8ポイント増)、理系90.7%(同3.2ポイント増)となった。
しかし、北海道・東北・中国・四国・九州地方などでは前年より落ち込んでおり、リーマン・ショック前の水準には届かず、就職希望者のうち約7万3千人が内定を得られていないと推計される。
就職市場に明るい兆しはみられるようになったが、学生の安定・保守的志向が高まり大企業への就職希望が増える中、大企業では「厳選採用」が続いており、希望する企業への就職にはまだまだ厳しい状況が続くと言えよう。企業の規模や知名度にこだわらず、自分に合った企業への就職を考えることが大切だろう。




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