NYの視点:日本企業による米企業買収ペース95年来で最高
[14/03/26]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 経済総合
25日付け米ウォールストリートジャーナル紙は三井住友FG<8316>が英国ロイヤルバンクオブスコットランドグループ(RBS)に傘下の米国リテール銀行部門であるシチズンズ・フィナンシャル・グループ買収案を提示する可能性があると伝えた。同紙によるとRBSシチズン銀行は約1400の支店、1220億ドルの資産を米国北東、中西部に保有しているという。ただ、この協議がまとまる確率はまだ五分五分だと伝えられている。
しかし、もしこの100億ドル規模の買収が実現すると米国の金融危機以降で金融関連の買収としては最大規模となるだけでなく(政府救済を除き)、日本企業による米国企業の買収規模としては過去3番目に大きなディールになる見通しだとウォールストリートジャーナル紙は伝えている。
2013年にはソフトバンク<9984>がおおよそ220億ドル規模で米国3位の携帯キャリアである米スプリント社の買収を発表したほか、同社は更なる買収を検討している。本年1月には サントリーホールディングスがおおよそ138億ドル規模で、米ウイスキー大手ビーム社を買収することを発表。また、ファーストリテイリング<9983>が最大で50億ドルの価値があると見られている米国アパレルメーカー、Jクルーのオーナーであるプライベート・エクイティに接触したことも報道されている。14年に入ってからすでに167億ドル規模の日本企業による米国企業の買収が発表された。このペースは1995年以来という。この動きは実需の円売りにつながり、日本銀行を助けることになる。
<KO>