NYの視点:米Q4GDPは健康保険コストの上昇が押し上げ
[14/03/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 経済総合
米商務省が発表した10-12月期の米国国内総生産(GDP)は前期比年率2.6%増と、7-9月期の4.1%増から伸びが鈍化した。7-9月期のGDPは過去最大規模となった在庫が押し上げ、2011年10-12月期以来で最大の伸びを記録。10-12月期GDPの構成要素の中では個人消費の伸びが目立った。個人消費確定値は前期比3.3%増と、2010年4-6月期以来で最大の伸びとなった。
予想を上回る個人消費の伸びはオバマケア(医療保険制度改革)の実施に伴う健康保険コストが上昇したために過ぎない。健康保険コストの上昇がGDPを引き上げたことになる。健康保険コストの上昇は、ほかの商品やサービスへの消費を抑制するほか、可処分所得の低下につながることになり、経済の流れにとって決して良好な状況とは言えない。個人消費のGDPへの寄与度は2.22%。
しかし、米連邦準備制度理事会(FRB)関係者は楽観的な見方を維持しているようだ。2014年度のFOMCメンバ-ではないがブラード・セントルイス連銀総裁は2015年の1-3月期にも利上げを開始すべきだと主張。これは、「量的緩和第3弾(QE3)終了から利上げまでは相当な期間がかかる。相当な期間とは6カ月」とイエレンFRB議長が指摘した春ごろの利上げの時期よりも早まる。
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