週刊ダイヤモンド今週号より〜し烈化するアリババとテンセントの競争、当局も独創性容認の方向
[14/03/31]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 経済総合
ソフトバンク<9984>が36.7%出資する中国の電子商取引最大手、アリババ集団がテンセント(騰訊)とのし烈な競争を繰り広げています。
昨年6月にはアリババが傘下のオンライン支払いサービス「支付宝」(アリペイ)の口座に残っているお金を財テクに回す「余額宝」サービスを開始。ネットショッピングの決済やファンド投資による利息稼ぎなどの利便性が受け、いまでは8100万人のユーザー、5000億人民元(約8兆1000億円)の資金を集めています。
一方、これまではチャットやゲームで収益を上げていたテンセントも、2011年に開発したスマホ用チャットアプリ「微信」(ウィーチャット)が6億人のユーザーを集める大当たり。さらに、その微信に銀行ATMカードを登録させ、おさいふケータイ化する「微信支付」サービス、余額宝と同様の財テクサービス「理財通」も開始しました。
中国では銀行金利が当局に厳格に規制されており、現在の当座預金利率は0.35%。一方、余額宝や理財通は年利5-6%で、これにつられた多くの人が銀行から貯金を移しました。もちろん、銀行業界はこれに慌てて「違法な金融事業」と指摘し、当局に取り締まりを求めました。
ただ、3月に開かれた政治会議では、中国人民銀行(中央銀行)から「イノベーションは奨励する方が望ましい」との意見が続出。記事によると、ここでは取り締まるよりも新業種の管理制度作りを進めていく方向性が明らかにされたようです。
その後、アリババとテンセントは「バーチャルクレジットカード」では当局に待ったをかけられましたが、両社は意に介さず新商品を次々と投入。アリババは白物家電メーカーと組んでリモコンをスマホアプリに変えた「家電インテリジェンス化」、テンセントはコンビニを通じてネットで購入した生鮮食品を迅速に配送するサービスなどを推し進めています。
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昨年6月にはアリババが傘下のオンライン支払いサービス「支付宝」(アリペイ)の口座に残っているお金を財テクに回す「余額宝」サービスを開始。ネットショッピングの決済やファンド投資による利息稼ぎなどの利便性が受け、いまでは8100万人のユーザー、5000億人民元(約8兆1000億円)の資金を集めています。
一方、これまではチャットやゲームで収益を上げていたテンセントも、2011年に開発したスマホ用チャットアプリ「微信」(ウィーチャット)が6億人のユーザーを集める大当たり。さらに、その微信に銀行ATMカードを登録させ、おさいふケータイ化する「微信支付」サービス、余額宝と同様の財テクサービス「理財通」も開始しました。
中国では銀行金利が当局に厳格に規制されており、現在の当座預金利率は0.35%。一方、余額宝や理財通は年利5-6%で、これにつられた多くの人が銀行から貯金を移しました。もちろん、銀行業界はこれに慌てて「違法な金融事業」と指摘し、当局に取り締まりを求めました。
ただ、3月に開かれた政治会議では、中国人民銀行(中央銀行)から「イノベーションは奨励する方が望ましい」との意見が続出。記事によると、ここでは取り締まるよりも新業種の管理制度作りを進めていく方向性が明らかにされたようです。
その後、アリババとテンセントは「バーチャルクレジットカード」では当局に待ったをかけられましたが、両社は意に介さず新商品を次々と投入。アリババは白物家電メーカーと組んでリモコンをスマホアプリに変えた「家電インテリジェンス化」、テンセントはコンビニを通じてネットで購入した生鮮食品を迅速に配送するサービスなどを推し進めています。
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