【中国の視点】銀行ストレス:住宅価格50%下落でも耐えられる、地方債務最も危険
[14/04/30]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 経済総合
米ピーターソン国際経済研究所は最新リポートで、中国の商業銀行のストレス耐性について、住宅価格が50%下落しても耐えられるとの見方を示した。
また、国内の研究機関は、不動産価格が現水準から40-50%下落しても銀行の不良債権比率が現時点の約1%から4.8-6.6%まで拡大すると試算した。中国人民銀行(中央銀行)が発表した今年3月末時点の貸し出しデータによると、不動産関連の貸出残高は計15兆9700億元(約263兆5050億円)となり、全体の21.3%にとどまったという。
中国の専門家は、理論上で不動産業が全滅しても銀行の貸し出しの2割程度しか影響しないため、不動産バブルの崩壊が銀行に与える衝撃が限定的だと指摘した。また、不動産市場が全滅する可能性がゼロに近いほか、不動産を購入する時の頭金は中国で高く設定されているため、住宅バブル崩壊が金融市場に与えるリスクが予想より小さいと指摘した。
ただ、地方政府が抱える債務問題に警戒する必要があると警告された。地方政府が資金を調達するために設立した「地方融資プラットホーム」について、ほとんどが公有地を担保にしている背景がある。不動産価格が急落した場合、公有地価格も大幅に下落する恐れがあるため、これが地方政府の破産につながる可能性があると分析された。なお、地方融資プラットホームの資産残高17兆8000億元のうち、13兆元は銀行融資になっている。
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また、国内の研究機関は、不動産価格が現水準から40-50%下落しても銀行の不良債権比率が現時点の約1%から4.8-6.6%まで拡大すると試算した。中国人民銀行(中央銀行)が発表した今年3月末時点の貸し出しデータによると、不動産関連の貸出残高は計15兆9700億元(約263兆5050億円)となり、全体の21.3%にとどまったという。
中国の専門家は、理論上で不動産業が全滅しても銀行の貸し出しの2割程度しか影響しないため、不動産バブルの崩壊が銀行に与える衝撃が限定的だと指摘した。また、不動産市場が全滅する可能性がゼロに近いほか、不動産を購入する時の頭金は中国で高く設定されているため、住宅バブル崩壊が金融市場に与えるリスクが予想より小さいと指摘した。
ただ、地方政府が抱える債務問題に警戒する必要があると警告された。地方政府が資金を調達するために設立した「地方融資プラットホーム」について、ほとんどが公有地を担保にしている背景がある。不動産価格が急落した場合、公有地価格も大幅に下落する恐れがあるため、これが地方政府の破産につながる可能性があると分析された。なお、地方融資プラットホームの資産残高17兆8000億元のうち、13兆元は銀行融資になっている。
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