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ダウンロードでは利益が出ない音楽業界の苦境

注目トピックス 経済総合
ミュージシャンのスガシカオさんが24日、Twitterで「CDを買って欲しい」と発言したことをきっかけに、ダウンロード(DL)だけでは赤字になってしまうのかとネットで話題となっている。
スガさんは21日、シングル「アストライド/LIFE」をリリースしたが、「アーティスト的にはCD買ってくれた方が、将来につながります」(原文ママ)、「DLでももちろん嬉しいのですが、ぶっちゃけDLだとほとんど利益がないんだ。」とつぶやいた。
スガさんによると、DLだけでは制作費が全部赤字になり、CDを買ってもらえないと次作の制作費が賄えなくなるという。
CDを販売するには、プレス代やパッケージ代、レコード店のマージンなど多額の費用がかかり、製作側に残る販売価格の半分程度が、音源制作費、レコード会社の利益、プロモーション費用、アーティストの印税、プロデューサーの印税などになる。アーティストの取り分は全体の2%程度(作詞作曲をしていれば著作権料としてこれに数%が加わる)が相場といわれている。制作費はだいだい全体の2割程度で、ここである程度余裕が出るようであれば、次作の制作やプロモーションに費用を回すことができる。
しかし、DLの価格は1曲250円程度のため、プレス代やパッケージ代などのコストはかからなくても、利益を出すことは難しくなっているのだ。
現在、音楽業界ではDLでは利益が出ないため、ライブなどのイベントで利益を捻出するというやり方が主流になっているという。
ただ最近では、音楽はCDよりもiTunesなどの有料配信サービスでDL購入して聞くことのほうが主流になりつつあり、消費者は簡単に一曲一曲気に入った曲を購入することも出来るのに、なかなかCD一枚購入する気持ちになれなくなっているのが実情だ。DLはたくさんの人に手軽に聴いてもらってそこからファンになってもらえるというメリットがある反面、このように収入に結びつかないという現状もあり、アーティストにはもどかしい時代になっているといえよう。そんな中CDを買ってもらうには何かしら相当の魅力が感じられないと無理だと思われるため、DLでも利益が出せるような仕組みを考えるか新たな配信方法を見出す必要がありそうだ。




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