NYの視点:来週はECB定例理事会、ベージュブック、米雇用統計が焦点
[14/05/31]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 経済総合
5月27日付けのシカゴIMM、投機・投資家筋のポジションで円の売り持ち高は2012年11月以来で最少となった前週から増加した。ユーロの売り持ち高は昨年7月以来で最大となった。
■来週のポイント
世界金融資産市場の鍵を握る欧州中央銀行(ECB)の金融政策に注目が集まる。米国では連邦公開市場委員会(FOMC)の政策決定における材料となる米地区連銀経済報告(ベージュブック)や5月の雇用統計に焦点が集まる。また、中国の製造業指数や貿易収支の改善が予想されており世界経済の見通しが改善するとリスク資産投資に絡んだキャリートレードに拍車がかかる。
●欧州
5日:欧州中央銀行(ECB)定例理事会:予想政策金利0.10%(前回0.25%)、ECB預金ファシリティ・レート-0.10%(0)
ECBは全3種類の金利引き下げに踏み切ると見込まれている。ドラギECB総裁が記者会見においてFRB型の量的緩和(QE)に言及した場合にはユーロ売りが加速する。
●米国
2日:5月ISM製造業景況指数:予想55.5(4月54.9)、エバンス・シカゴ連銀総裁講演
3日:ジョージ米カンザスシティー地区連銀総裁講演
4日:米連邦準備制度理事会(FRB)がベージュブックを公表、5月ADP雇用統計:予想前月比+21万人(4月+22万人)、ISM非製造業景況指数:予想55.5(4月55.2)
5日:コチャラコタ米ミネアポリス地区連銀総裁
6日:米5月米雇用統計:失業率:予想6.4%(4月6.3%)、非農業部門雇用者数: 予想前月比+22万人(4月28.8万人)
米国5月のシカゴ購買部協会景気指数(PMI) が予想外に4月から上昇し昨年10月以来で最高となったことを受けて、民間全米供給管理協会(ISM)が発表する5月のISM製造業景況指数の改善に期待が集まっている。シカゴPMIは全米の製造業活動の先行指標として注目される。
また、6月18日に予定されている連邦公開市場委員会(FOMC)の金融政策決定において材料となる米地区連銀経済報告(ベージュブック)の内容にも注目。全米12地区で引き続き改善の兆候が報告され、さらに米労働省が発表する5月の雇用統計で雇用の拡大の継続が確認されると、FOMCが次回の会合で資産購入策を100億ドル規模縮小する計画を継続することを正当化する。米国債券利回りの低下に伴うドル売りも一段落する可能性がある。
●中国
1日:5月製造業PMI:予想50.7(4月50.4)
3日:5月非製造業PMI:(4月54.8)、5月HSBC中国製造業PMI:予想49.7(4月49.7)
5日:5月HSBC中国サービス業PMI:(4月51.4)
8-9日:5月貿易収支:予想+228億ドル(4月+184.5億ドル)、5月輸出:予想前年比+6.6%(4月+0.9%)、5月輸入:予想前年比+7.5%(4月+0.8%)
*日本円
ネット・円売り持ち:-59,036(5/27)←円売り持ち:-53,787(5/20)(直近ネット円買い持ち最高水準:08年3/25+65,920、04年2/6+64499)(過去最高ネット円売り持ち高:07年6/26-188,077)
*ユーロ
ネット・ユーロ売り持ち:-16,633(5/27)←ユーロ買い持ち:-9,220(5/20)(07年5/15:+119,538過去最高買い持ち高、10年2/9-57,152過去最高の売り持ち高)
*ポンド
ネット・ポンド買い持ち:+35,304(5/27)←ポンド買い持ち:+33,090(5/20)(07年7/22:直近ネット買い持ち高最高水準+98,366)
*スイスフラン
ネット・スイスフラン売り持ち:-3,872(5/27)←スイスフラン買い持ち:+5,019(5/20)(過去最高スイスフランネット売り持ち高:07年6/19:-79,331)
*加ドル
ネット・加ドル売り持ち:-21,810(5/27)←加ドル売り持ち:-26,534(5/20)(直近ネット買い持ち高最高水準:07年10/12+83001)
*豪ドル
ネット・豪ドル買い持ち:+15,848(5/27)←豪ドル買い持ち:+19,462(5/20)
*NZドル
ネット・NZドル持ち:+17,944(5/27)←NZドル買い持ち:+17,594(5/20)
*メキシコペソ
ネット・ペソ買い持ち:+83,301(5/27)←ペソ買い持ち:+77,266(5/20)(直近買い持ち高最高:08年2/29+125,000)
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