【中国から探る日本株】鉄鋼業PMIは6月に上昇も先行きは不透明、不動産市場の低迷が足かせに
[14/07/02]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 経済総合
中国の鉄鋼業況がやや改善している。中国物流購買連合会の鉄鋼物流専門委員会が1日に発表した鉄鋼業界の6月購買担当者景気指数(PMI)は48.3となり、前月の46.4から上昇した。マクロ経済情勢に明るさが見える中、特に輸出向けで需要が回復した。ただ、好不況の節目となる50を2カ月連続で下回っており、先行きは依然として不透明な状況となっている。
PMIを構成する項目のうち、新輸出受注指数は55.7となり、前月から4.1ポイント上昇。輸出の好調が反映された。また、新受注指数は前月から4.9ポイント上昇の50.7となった。実体経済が回復へと向かう中、国内でも需要が上向いているが、不動産投資の低迷が鋼材消費に一定のマイナス影響をもたらしている。
また、在庫圧力は依然として根強い。製品在庫指数は56.4となり、前月から2.2ポイント低下したものの、引き続き高止まりしている。業界団体の統計によると、大型鉄鋼企業の鋼材在庫は6月中旬時点で1511万3000トンと、同月上旬比で4.0%増加した。
同委員会では、中国政府による景気対策の効果が鋼材市場にもあらわれ始めていると指摘している。足元の鉄鋼価格は過去最低水準まで落ち込んでおり、下値余地は限定的との見方。7月には価格がやや上向くと予想している。ただ、不動産市場の不透明感や鉄鋼メーカーの資金ひっ迫といった問題が引き続き足かせとなり、価格の上昇幅も限られるとみている。
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PMIを構成する項目のうち、新輸出受注指数は55.7となり、前月から4.1ポイント上昇。輸出の好調が反映された。また、新受注指数は前月から4.9ポイント上昇の50.7となった。実体経済が回復へと向かう中、国内でも需要が上向いているが、不動産投資の低迷が鋼材消費に一定のマイナス影響をもたらしている。
また、在庫圧力は依然として根強い。製品在庫指数は56.4となり、前月から2.2ポイント低下したものの、引き続き高止まりしている。業界団体の統計によると、大型鉄鋼企業の鋼材在庫は6月中旬時点で1511万3000トンと、同月上旬比で4.0%増加した。
同委員会では、中国政府による景気対策の効果が鋼材市場にもあらわれ始めていると指摘している。足元の鉄鋼価格は過去最低水準まで落ち込んでおり、下値余地は限定的との見方。7月には価格がやや上向くと予想している。ただ、不動産市場の不透明感や鉄鋼メーカーの資金ひっ迫といった問題が引き続き足かせとなり、価格の上昇幅も限られるとみている。
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