中国政治メモ:周永康前政治局常務委員の捜査開始が意味するものとは?
[14/07/30]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 経済総合
周永康前政治局常務委員の捜査開始が発表された。既に、元側近や親族などが逮捕されたり、取り調べを受けており、周氏自身に捜査が及ぶ事は時間の問題との見方が多かったようだ。この時期に当局が動いたのは、7月下旬から8月上旬に開催される共産党幹部会合前の決着を目指したからではないかとの指摘がある。国営TVは、中央委員会第4回総会を10月に開催すると報じたようだ。
注目すべきポイントは以下の通り。
・腐敗撲滅の動きが一服する可能性があるが、曾慶紅元国家主席や李鵬元首相ファミリーなどに矛先が向かうかどうかを観察する必要がある。
・中国の国営TVによる上海・福喜食品工場の摘発は、人民の目を国内政治から逸らす意図があるとの見方がある。中国国内の関心は、米OSIやマクドナルドの外資批判に向っているとの声が聞かれており、マイクロソフトの独禁法に絡む調査、アップルのiPhone批判、独車アウディの価格調査、メルセデスベンツの反競争的行為への懸念表明など、外資批判が高まる可能性を注視する必要がある。
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