【中国から探る日本株】鉄鋼業PMI:7月に小幅上昇、川下の需要低迷で先行きになお不透明感
[14/08/04]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 経済総合
中国物流購買連合会の鉄鋼物流専門委員会が1日に発表した鉄鋼業界の7月購買担当者景気指数(PMI)は48.6となり、前月の48.3から小幅に上昇した。マクロ景気の回復を受けて鉄鋼価格が底打ちの兆しを見せ、景況感が改善した。ただ、好不況の節目となる50を3カ月連続で下回っており、先行きには不透明感が残されている。
PMIを構成する項目のうち、生産指数は50.7となり、前月から1.8ポイント上昇。鉄鋼メーカーの生産意欲の回復が示唆された。一方、川下業界の需要低迷を背景に、新受注指数は49.1と同1.6ポイント低下した。川下業界では、自動車を除き、不動産、家電、建機、造船などが苦戦している。
また、新輸出受注指数は同7.5ポイント低下の48.2となり、4カ月ぶりに節目の50を下回った。中国の鋼材輸出は上期に大幅に増加したが、足元ではダンピング調査など貿易摩擦の影響で伸びが減速。上期に比べた人民元相場の上昇に加え、閑散期入りといった要因も輸出に響いた。
同委員会では、国内景気の回復が追い風となり、鋼材価格は8月に底打ち反発する可能性があると予想。中国政府による環境対策の強化を受け、需給バランスの改善に一役買うと指摘した。ただ、一部川下業界の需要に大きな改善が見られないほか、鉄鋼メーカーの資金不足も続いており、鋼材価格の大幅な上昇は期待しにくいとしている。
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PMIを構成する項目のうち、生産指数は50.7となり、前月から1.8ポイント上昇。鉄鋼メーカーの生産意欲の回復が示唆された。一方、川下業界の需要低迷を背景に、新受注指数は49.1と同1.6ポイント低下した。川下業界では、自動車を除き、不動産、家電、建機、造船などが苦戦している。
また、新輸出受注指数は同7.5ポイント低下の48.2となり、4カ月ぶりに節目の50を下回った。中国の鋼材輸出は上期に大幅に増加したが、足元ではダンピング調査など貿易摩擦の影響で伸びが減速。上期に比べた人民元相場の上昇に加え、閑散期入りといった要因も輸出に響いた。
同委員会では、国内景気の回復が追い風となり、鋼材価格は8月に底打ち反発する可能性があると予想。中国政府による環境対策の強化を受け、需給バランスの改善に一役買うと指摘した。ただ、一部川下業界の需要に大きな改善が見られないほか、鉄鋼メーカーの資金不足も続いており、鋼材価格の大幅な上昇は期待しにくいとしている。
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