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(中国)日系自動車各社が中型セダン値下げ、VWシェア奪取に向け攻勢

注目トピックス 経済総合
中国日系自動車メーカーが中型セダンの実質的な値下げに動き出した。中国の中型セダン市場は足もとで、フォルクスワーゲン(VW)の「パサート」と、パサートから派生した中国向けモデルの「マゴタン」が一番の売れ筋。尖閣問題に端を発した反日感情が依然としてくすぶるなか、中国消費者の間ではなおドイツ車人気が根強い。このハンディを背負いながら、日系各社はVWの牙城を崩そうとしている。21世紀経済網が26日付で伝えた。
日系勢による中型セダンの値下げ攻勢には、2通りの方法がみられる。1つ目は、価格を据え置いた上で、マイナーチェンジによって外観やパフォーマンスの向上を図る実質値下げ。すでに値下げ余地が少ないモデルにこの販売促進方法を導入している。2つ目は、直接的な値下げによって中高級車の中でもハイエンドモデルに位置づける車種を「大衆車」へと変更する手法。高い性能を備えるステアリングやパワートレイン、豪華な内装を売りに、さらに多くの顧客取り込みを狙う。
実質値下げを行った車種としては、ホンダ(7267/東証)の「アコード」、トヨタ自動車(7203/東証)の「カムリ」、日産自動車(7201/東証)の「ティアナ」などある。一方、直接的な値下げでは、その代表的な例として、ホンダの「スピリア」が挙げられる。東風本田で生産するアコードの中国仕様車だ。
東風本田は広州モーターショーの開幕を控えた今月18日、「スピリア」のフルモデルチェンジ車を発表した。価格は17万9800人民元(約344万円)。先行モデルの21万5800人民元から3万6000人民元(17%)も引き下げている。
ホンダによる今回の大幅値下げは、中国の中型セダン市場で味わった苦い経験を踏まえたものとみられる。ホンダは昨年、中国で9代目となる「アコード」を発表。独アウディ「A4」に対抗するような2.4リッターのプレミアム仕様車を先行投入。価格を20万人民元を超える高額に設定した。しかし、結果は惨敗。尖閣問題に端を発した反日感情が残るなかで、中国人消費者の間ではなおドイツ車を好む人が多いようだ。
ホンダは今年上半期になって、2.0リットルの“大衆版”「アコード」を投入。価格を中型セダンのスタートラインといわれる17万9800人民元に設定した。しかし、この価格は奇しくも、「アコード」よりスペックが上回る新型「スピリア」と同額。このため販売代理店では「アコード」の店頭価格が下がり始めている。

【亜州IR】



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