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(中国)江蘇省に禁輸ブラジル産牛肉出回る、連雲港だけで20億円規模

注目トピックス 経済総合
江蘇省で11月30日、公安庁、農業委員会、環境保護庁、食品薬品監督管理局が共同で記者発表を開き、これまでに同省警察が各部門と協力して摘発した「食品安全と環境汚染に関わる犯罪」の具体例をあげて実態を報告した。そのなかでも、今年3月まで摘発された一連のブラジル産牛肉の大量販売事件は、人々を驚愕させる犯罪規模だった。揚子晩報が1日付けで伝えている。
今年1月、同省灌雲県食品安全委員会は、「市場で考えられないほど安く牛肉が販売されている」との情報提供を受け、内偵調査を開始した。当時、牛肉500グラムあたりの相場は30-40人民元(約580-770円)だったが、その店では21-22人民元(約400〜420円)という安価で売られていた。また、商品のパッケージに印刷されている文字は、すべて英語で書かれ、中国語のラベル表示はなかった。その後も捜査が進められ、警察は3月までに、牛肉仲買人4人と、彼らに牛肉を卸していた卸売商の2グループ8人を逮捕し、ブラジル産牛肉と、その加工品3.9トンを押収した。
中国当局は、2012年12月、狂牛病が発生したブラジル産の牛肉及び加熱処理牛肉の輸入を禁じ、14年3月もまだその措置が続いていた。逮捕された卸売商の1グループは、違法ブラジル産牛肉の販売先について、「江蘇省だけではなく、隣接する各省の仲買人へ卸した」と供述。13年1月から逮捕時までに、同省連雲港市内だけでも、金額にして1億人民元(約19億2000万円)以上のブラジル産牛肉を販売したという。
同事件以降も、違法ブラジル産牛肉関連の摘発は後を絶たず、すでに巨大な販売網が確立されていることを窺わせる。また、その販売手口も次第に巧妙化していることが分かった。現在、店先に商品を並べる店はわずかとなり、多くは郊外の食品冷蔵倉庫から注文主へ直接商品を発送する仕組みを取っているという。

【亜州IR】



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