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中国人民銀行（中央銀行）は27日、商業銀行の預貸率規制を一段と緩和する方針を正
式に通達した。証券会社などノンバンク金融機関からの預金も算出対象に含めると同
時に、これら預金は当面、預金準備の対象外とする。海通証券の試算によると、算出
基準の変更で銀行の与信枠は5兆5000億人民元（約106兆円）拡大する見通しだ。明報
などが29日伝えた。
預貸率規制の緩和は今年2度目。当局は今年7月にも、預貸率の算出方法を変更し
ている。預貸率の上限は75％に据え置いたが、算出時の分子（＝貸出）から零細企業
や「三農（農業・農村・農民）」向け融資の一部を除外することを認めた。一方、分
母（＝預金）には企業や個人向けの譲渡性預金（CD）を含めることが可能。銀行に
とっては、融資に利用できる資金が増えることになる。
今回の政策について、預金準備率が1.5％引き下げられるのと同等の効果を持つと
試算されている。民生証券のアナリストは、流動性の供給によって資金調達コストの
低減が期待できるとの見解を示した。ただ、ノンバンク預金が支払準備の対象から外
されたことから、預金準備率が短期内に引き下げられる可能性は後退したとも指摘し
ている。

【亜州IR】



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