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NYの視点:ギリシャ債務問題、次の注目はECBのELA

注目トピックス 経済総合

ギリシャのツィプラス新首相は国際救済プログラムに関して妥協はしないが、EUと相互に有益な解決法を模索し合意が可能であるとした。欧州連合(EU)はギリシャが救済策の延長要請する期限を20日まで延長。28日には救済プログラムの期限が来るが、ギリシャは「理にかなわない救済策の延長はしない」と断固とした姿勢を崩さず、「急がず妥協しない」方針を表明した。ツィプラス新首相はユーログループが提示した20日の延長要請の期限を拒否したと伝えられるなど、両者に譲歩は見られない。

72億ユーロの救済資金の支払いが実行されるかどうかが不透明となるなか、今後、5月にかけて満期となる90億ユーロ以上のTビルや国際通貨基金(IMF)からの融資返済をどのように行うかが疑問として残る。ギリシャのファロファキス財務相は米NYタイムズ紙への寄稿の中で、「債務の返済を逃れようとしているのではなく新たな改革課題を求めている」との意向を示した。

欧州中央銀行(ECB)が18日に予定している隔週ごとの緊急流動性支援(ELA)見直しでギリシャの銀行に対する緊急融資が継続されるかどうかが次の焦点となる。英フィナンシャルタイムズ紙はECBが見直しでギリシャの銀行向けELAを撤廃する可能性を指摘。緊急支援の道を絶たれるとギリシャは資本規制の導入または、ユーロ離脱を強いられることになる。現在のところソブリンと表裏いったいとなっている同国の銀行はELAにより支払能力を維持している。

■ユーロの行方

1.合意なし:ユーロのネガティブ材料:ECBはギリシャの銀行むけELAを終了。ギリシャは資本規制を導入する可能性が出てくる。ギリシャが期限に債務を返済できず、著しい不透明感が広がり、ギリシャのユーロ離脱懸念も強まる。

2.合意:ユーロにプラス材料:短期的にギリシャにとり困難だが、ギリシャやユーロ圏諸国にとりプラスの展開となる

3.ユーログループ譲歩で合意:ユーロのネガティブ材料:ギリシャ以外のユーロ圏諸国にも影響が出る可能性がある。

■ギリシャ・イベントスケジュール

■2月

18日:隔週ごとの緊急流動性支援(ELA)見直し
20日:国際救済策の延長要請期限
28日:欧州金融安定ファシリティー(EFSF)プログラム期限

■3月

6日:2.97億ユーロの返済、国際通貨基金(IMF)/12億ユーロのTビル満期
13日:3.34億ユーロの返済、国際通貨基金(IMF)/16億ユーロのTビル満期
16日:5.56億ユーロの返済、国際通貨基金(IMF)
20日:3.34億ユーロの返済、国際通貨基金(IMF)/16億ユーロのTビル満期



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