中国で環境ビジネス急拡大、15年は汚水処理だけで1.3兆円
[15/02/18]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 経済総合
深刻な大気汚染や水質汚染に直面している中国では今後、環境ビジネスの高成長が見込まれている。不動産情報サービス大手のCBREによると、環境ビジネスのうち、汚水処理事業の市場規模(=汚水処理事業者の売上高)は2015年に692億人民元(約1兆3110億円)に達し、10年前の3倍弱に膨らむ見通し。06〜15年の平均成長率は12.0%に上る計算となる。
なかでも生活排水の処理需要が拡大し、市場の成長をけん引する見込み。農村部を中心に、汚水処理インフラの不足が依然として目立つためだ。都市化の進展や生活様式の変化も生活排水の増加につながる要因という。CBREでは、生活排水処理市場の規模が06-15年の10年間で、年率20.5%の高成長を記録すると試算した。
一方、工業排水処理の市場規模は同期間に、年率6.5%のペースで拡大する見通し。生活排水に比べて穏やかな増加が見込まれている。中国政府による環境対策の強化を受け、企業などが排出削減に注力するため。技術面の進歩も工業排水の伸びを抑える一因になると期待した。
このほか、都市化の進展に伴って拡大が見込まれる環境ビジネスの一つとして、ごみ焼却発電が挙げられる。調査会社のユーロモニター・インターナショナルは、中国都市部の生活ごみ収集量が右肩上がりで増加し、18年には2億6040万トンに膨らむと予想している。14〜18年の平均成長率は7.5%に上り、09〜13年の3.8%から3.7ポイント加速するとの予測だ。
生活ごみの増加を受け、無害化処理(埋立、堆肥化、焼却)の需要も拡大する。13年時点の無害化処理量は1億5740万トン、無害化率は86.4%だった。18年にはそれぞれ2億4290万トン(↑54.3%)、93.3%(↑6.9ポイント)まで上向く見通し。
主な処理方法のうち、現時点では「埋立」が広く採用されているが、中国で急速に普及が進んでいるのは「焼却」だ。生活ごみの焼却処理量は18年に1億2370万トンと、全体の50.9%を占めるまでに拡大すると予測されている。同比率は13年時点で27.9%にとどまっていた。
※粤豊環保電力(1381/HK)、強泰環保(1395/HK)の上場目論見書より抜粋した。粤豊環保電力は広東省のごみ発電事業者。強泰環保は江蘇省を拠点とし、BOT(建設-運営-移管)方式による汚水処理サービスを提供する。
【亜州IR】
<ZN>
なかでも生活排水の処理需要が拡大し、市場の成長をけん引する見込み。農村部を中心に、汚水処理インフラの不足が依然として目立つためだ。都市化の進展や生活様式の変化も生活排水の増加につながる要因という。CBREでは、生活排水処理市場の規模が06-15年の10年間で、年率20.5%の高成長を記録すると試算した。
一方、工業排水処理の市場規模は同期間に、年率6.5%のペースで拡大する見通し。生活排水に比べて穏やかな増加が見込まれている。中国政府による環境対策の強化を受け、企業などが排出削減に注力するため。技術面の進歩も工業排水の伸びを抑える一因になると期待した。
このほか、都市化の進展に伴って拡大が見込まれる環境ビジネスの一つとして、ごみ焼却発電が挙げられる。調査会社のユーロモニター・インターナショナルは、中国都市部の生活ごみ収集量が右肩上がりで増加し、18年には2億6040万トンに膨らむと予想している。14〜18年の平均成長率は7.5%に上り、09〜13年の3.8%から3.7ポイント加速するとの予測だ。
生活ごみの増加を受け、無害化処理(埋立、堆肥化、焼却)の需要も拡大する。13年時点の無害化処理量は1億5740万トン、無害化率は86.4%だった。18年にはそれぞれ2億4290万トン(↑54.3%)、93.3%(↑6.9ポイント)まで上向く見通し。
主な処理方法のうち、現時点では「埋立」が広く採用されているが、中国で急速に普及が進んでいるのは「焼却」だ。生活ごみの焼却処理量は18年に1億2370万トンと、全体の50.9%を占めるまでに拡大すると予測されている。同比率は13年時点で27.9%にとどまっていた。
※粤豊環保電力(1381/HK)、強泰環保(1395/HK)の上場目論見書より抜粋した。粤豊環保電力は広東省のごみ発電事業者。強泰環保は江蘇省を拠点とし、BOT(建設-運営-移管)方式による汚水処理サービスを提供する。
【亜州IR】
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