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活況続く本土マーケット、今後は政府の対応に注視

注目トピックス 経済総合
24日まで10日続伸した中国本土マーケットだが、25日の下落によって連騰記録に歯止
めが掛かった。足元の急ピッチな上昇を受けて、市場では「短期的に相場が不安定化
する」と警戒され始めた格好だが、中長期的にはどうなるのか??。過去を振り返る
と、相場の上昇が行き過ぎると、政府が介入してくるケースが多くみられるため、現
在の熱狂ぶりに政府が冷や水を浴びせるのかどうか、市場は注視している。
<07年当時の強気相場を改めて分析すべき=モルガン・スタンレー>
「A株市場に現在、2005年から07年にかけて出現した上昇相場が再び起こりはじめ
ている」と指摘するモルガン・スタンレーは、07年のような熱狂的な強気相場の感覚
が再び出現したのであれば、07年の強気相場がどうだったかを振り返ってみる必要が
あるとして、以下のように分析している。
まず05年、政府が保有する非流通株の改革が実施されたのをきっかけに、A株は強
気相場に突入。07年10月16日には、上海総合指数が過去最高値の6124ポイントを付け
た。その当時、「年内に上海総合指数が10000ポイントに達する」と囃(はや)され
ていたのだが。しかし、当局が過熱相場を抑えたほか、金融危機の発生を受け、上海
総合指数は低迷期に突入。08年10月28日には1664ポイント(↓72.8%)まで下落し
た。
過去を振り返ると、市場心理が極度に高まると強気相場が出現するが、往々にし
て政府は過熱感を抑えようする。たとえば、違法な資金流入の取り締まりや印紙税率
の調整などで、相場に冷や水を入れるといった事例だ。
それでは、現在の状況はどうか??。足元では、中国人民銀行(中央銀行)の周
小川・総裁が「株式市場への資金流入が実体経済も支えている」と、株式市場にばか
り資金が流れているとの見方を否定。また中国証券監督管理委員会も、「株式相場の
上昇は合理的で、景気が底割れしないと市場が認めている証左である」と、株価の上
昇に肯定的な見解を示した。政府高官らのこうした発言は、資本市場の発展を支える
姿勢を鮮明化させたもの。資本市場の発展は、中国経済の構造転換、ベンチャー企業
の資金調達に資するほか、株価上昇によって「資産効果」がもたらされるためだ。
とはいえ、売買代金や信用買い残高など過熱感を示す指標は目下、軒並み過去最
高記録を更新。これにより、市場が極度に興奮状態にあることが示されている。この
ため、当局が再び株式相場を抑えるシグナルを発する可能性は否定できない。政府に
よる何らかの発言や政策、金融引き締めなどが出された場合は、株式市場から資金流
出を引き起こす予兆になると思われる。

【亜州IR】



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