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中国:合成麻薬常用が139.1万人に拡大、若年層が8割占める

注目トピックス 経済総合
若年層を中心に、中国でも合成麻薬の乱用者数が急増している。公安部のまとめによれば、中国の麻薬使用者は2014年末時点で合計295万5000人。うち合成麻薬の常用者は139万1000人(約47.1%)と、年率平均で19万3000人ずつ増えてきた。合成麻薬常用者のうち、8割は35歳以下の若年層で占められる。平均年齢は28歳という。中国政府系メディアが伝えた。
メタンフェタミン、MDMA、ケタミンといった合成麻薬(科学物質を合成)は、アヘンやヘロインなどの天然麻薬と似た幻覚や興奮作用を引き起こす。依存性は天然麻薬よりも強いとされる。一方、製造過程が簡単で入手しやすいのが特徴。それが合成麻薬の乱用が急増する一因だ。
合成麻薬に対する認識の不足も乱用を助長。公安部のある関係者は、「合成麻薬が麻薬という認識すらなく、まったく罪悪感を持たずに使ってしまった若者もいる」と話す。薬物の乱用は、暴力犯罪の増加や、HIV、エイズ感染の拡大など、社会に深刻な打撃を波及させている。
一方、合成麻薬の取り締まりは近年、一層難しさを増している状況だ。背景にあるのはインターネットを使用した密売の増加。浙江省杭州市で最近摘発された密売案件では、密売グループが隠語を使って、チャットサイトやSNSを通じて購入者とやり取り。「商品」の発送は宅配サービスを利用していた。こうした間接的な密売には、捜査の手が入りにくく検挙も難しいという。
こうした状況に対し、専門家は、薬物の危険性・有害性を広く知らせる教育・啓蒙の重要性を強調。合成麻薬の乱用を食い止めるには、全社会が一丸となって撲滅に取り組まなければならないと呼び掛けた。

【亜州IR】



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