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中国の“中産階級”、平均世帯月収は89万円=イプソス調査

注目トピックス 経済総合
中国本土で自らが「中間所得層」と認識する世帯の平均収入は月4万5202人民元(約89万円)に上っている。グロ?バル市場調査会社のイプソスが意識調査を基にまとめたリポートで、中国“中産階級”の実像が浮き彫りにされた。今の生活に満足し、将来の暮らしを楽観する一方、老後への備えが薄いのも特徴的だ。政府系メディアの人民網などが10日付で伝えた。

イプソスは北アジアの4カ国・地域(中国本土、香港、台湾、韓国)で、「中間所得層」と認識している2500世帯を対象に調査を実施した。平均世帯月収が最も高いのは香港の5万1465人民元(約101万円)。中国本土はそれに次ぐ2位となり、韓国の3万9204人民元(約77万円)、台湾の2万7956人民元(約55万円)を追い抜いた格好だ。

こうした中国の中間層は、85%が現在の生活に満足しているという。将来の暮らしにも楽観的で、「1年後の生活は今よりもよくなると思う」と答えた調査対象は4カ国・地域でもっとも多かった。改善が期待できる項目として、「資産価値」「可処分資金」「家庭生活」が上位。一方、改善に自信がない項目に関しては、「健康」「余暇を楽しむ時間」「居住地の周辺環境」が挙げられた。

今の生活を満喫する半面、老後に対する備えの薄さが目立つ。年金プランに加入していない世帯は、4カ国・地域の平均が45%だったのに対し、中国では62%に達した。経済面で安定した老後を送るのに必要な貯蓄について、中国の調査対象が回答した平均値は1110万人民元(約2億1871万円)。一方、定年退職後のための貯金は月6423人民元(約12万円)にとどまっている。このペースで1110万人民元を貯めるには144年もかかる計算だ。また、老後資金を確保するための資産運用に関し、中国の調査対象で73%が「株式、投資ファンド」と回答。その比率は4カ国・地域でもっとも高かった。

【亜州IR】



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