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NYの視点:Wall Stは遅く緩やかな利上げを予想

注目トピックス 経済総合

米連邦準備制度理事会(FRB)は2日間にわたる連邦公開市場委員会(FOMC)を開催している。今回の会合ではゼロ金利政策が据え置かれると見られている。

経済専門局CNBCはFOMCを控えた23-24日にかけて35人のエコノミスト、ファンドマネジャー、アナリストを対象に世論調査を実施。結果、市場関係者が利上げのタイミングは当初の予想より年後半に近く、ペースもより遅いペースを予想し始めたことが明らかになった。

回答者の50%超がFOMCが9年ぶりとなる利上げの開始を9月会合で決定すると見ていることが明らかになった。しかし、前回の63%からは低下。年末のFF金利誘導目標の平均見通しは0.47%と、昨年7月の調査での予想1%超えに比べると、かなり遅いペースの利上げとなる。1年間で利上げ観測が急速に弱まったことになる。

また、回答者の82%は年内の利上げを予想。ただ、前回調査の92%から低下した。低いインフレ、米国の回復ペースの弱さ、世界経済の鈍化がFOMCの利上げを遅らせる理由として挙げられた。2015年の米国国内総生産(GDP)見通しは、2.4%成長へ引き上げられたが(前回2.25%)年初の見通し3%成長には届かないことになる。2016年の米国国内総生産(GDP)見通しは、2.7%成長と、4回連続で引き下げられた。

米国経済にとり最大の脅威は世界経済の弱さ(29%)が挙げられた。今後12か月内に景気後退に陥る確率は17.4%と、前回の調査15.1%から上昇。依然、歴史的水準に比べると低水準ながら、2013年12月の統計以降で最高となった。この結果からドルの上昇もかなり緩やかなペースにとどまることになる。

■年内の利上げはあるか?
82%:年内利上げ(6月調査92%、4月調査84%)

■FOMCがもし年内の利上げを躊躇したら、その理由は?
59%:インフレの低下
47%:経済の弱い成長
32%:世界経済の弱さ
32%:賃金の低い伸び
12%:利上げによる市場の反応への懸念

■7月FOMC声明で、利上げが近いことを示唆する文言変更を行うか?
34%:はい
63%:いいえ

■GDP見通し
2015年:2.41%(1月調査2.99%)
2016年:2.7%(1月調査2.80%)

■CPI見通し
2015年:1.10%(前回調査1.17%)
2016年:1.17%(前回調査2.29%)

■FF金利誘導目標見通し
2015年末:0.47%(1月調査0.73%、昨年8月調査0.89%)
2016年末:1.41%(1月調査1.75%、昨年8月調査1.99%)

(CNBC)


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