中国:今後数四半期の景気は市場予想超えへ=人民銀エコノミスト
[15/09/17]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 経済総合
中国人民銀行(中央銀行)研究局チーフエコノミストの馬駿氏はこのほど、今後数四半期の中国経済について「資本市場の予想を上回る」と分析した。
その背景には、不動産市場の回復期待などがある。まず馬氏は、一部の海外投資家が「中国は大幅な人民元安を通じて輸出を刺激し、その結果7%の成長率が確保される」とみていることを否定。元安を通じた輸出テコ入れでなく、不動産販売の回復と政策効果の遅効性で徐々に持ち直していくとの見通しを示した。
うち、不動産販売の回復に関しては、直近2カ月の民間分譲住宅販売が前年同期比で30%を超える伸びを記録したことを挙げ、「今後数四半期は不動産投資が景気をけん引する」と予想した。また、政策効果の遅効性については、「中国では、マクロ経済政策に変化が生じてから実体経済で鮮明な効果が表れるまでに、約6〜9カ月を要する」と指摘している。なお、財政政策は約6カ月、金融政策は約9カ月遅れる傾向にあるため、足元の政策は向こう2〜3四半期のうちにポジティブな効果が表れる見通しという。
【亜州IR】
<FA>